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ドガ「赤い衣裳をつけた三人の踊り子」

■ドガ「赤い衣裳をつけた三人の踊り子」■

三人の踊り子

エドガー・ドガはフランスの印象派の画家の一人とされています。彼が1874年以来、印象派展にたびたび出品し、また印象派の中心人物として有名なマネと知り合ってからは「カフェ・ゲルボア」の画家グループにも参加していました。しかしモネの様な光と影の変化を写す典型的な印象派の画家たちと異なり、ドガの制作の基盤はルネサンスの巨匠や、彼が信奉したアングルの画風です。

ドガの作品には室内風景を描いたものが多く、また、彼の作品はバレエを主題にしたものや、楽屋風景や練習風景、また舞台袖と言った一般の人が出入り出来ない場所や場面を描いたものが多くあります。
経済的に裕福な家庭の出身だったドガは、バレエを好みオペラ座の定期会員になっていたのでこの様な場面を描く事が可能であったとも考えられます。
また当初のパリでは新しく写真術が広まり、日本の浮世絵の流入の影響によって西洋絵画では見られなかった新たな視点が生まれた。ドガはこれらを取り入れ、大胆な画面の断ち切りや奇抜な視点を用いて静動の瞬間を描いた作品を生み出しています。

そしてこの「赤い衣裳をつけた三人の踊り子」もバレエを主題とした作品として知られ、またこの作品はパステルで描かれた踊り子の連作の一つです。この作品は舞台袖で出番を待つ踊り子たちが描かれており、この何気ないポーズはその場の雰囲気や神経を集中している踊り子たちが的確に表現されています。

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