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こんにちは。ULです。

過去の記事をご覧いただいた方はご存知かと思いますが、クレアネットでは、社員が東北を訪問し、3.11の震災について各自が考えを持つという文化があります。

◆過去のエントリー一覧
2016/11/30 (KG)
2017/09/15(ハラ)
2018/06/29(オダ)
2018/07/02①(クボツー)
②(クボツー)
③(クボツー)
④(クボツー)

そういうわけで、私も2019年4月24日(水)に宮城県を訪問してきました。

関西国際空港を8:30に出発し、仙台空港には9:50頃に到着。
仙台空港付近は小雨で雲が多かったですが、機内から太平洋側の海際のあたりを撮影することができました。
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空き地というか、建物のない部分が非常に多いことが気になります。

①仙台空港着 9:50

仙台空港も津波の影響で完全に水没し、職員・乗客が脱出できない状態に陥りました。甚大な被害を被りながらも復旧させ、以降はトモダチ作戦の前線基地として活躍しました。
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②名取市東日本大震災慰霊碑 10:20

最初の目的地は、閖上にある名取市東日本大震災慰霊碑と決めていました。
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電車とバスで行くことはできる場所でしたが、現地の方と話す機会を持ちたかったのでタクシーを使い、運転手さんから震災当時の様子や、このあたりの現在の様子について簡単に話を伺いました。閖上は海沿いの町で、壊滅的な被害のあった場所のため、現在も建物が少なかったです。堤防を作ったり、大量の土を運んだトラックの往来があったり、たくさんの工事が進んでいます。

津波の高さと同じ高さのモニュメントが建てられており、慰霊碑にはたくさんの名前が刻まれています。同じ苗字の方がたくさん並んでいるのを見ると、家族同士で逃げようとしたのか、ご近所の方に声をかけたかったのか、など考えてしまい、心が痛みます。

②仙台駅 11:30
バスと電車を乗り継いで仙台駅へ。次の目的地へ行く前に少し早めのお昼ごはん。やっぱり名物を食べるくらいしておかないと!ということで、こちらに行ってきました。

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牛タン 司

焼き牛タンの厚切りが本当においしい。噛み応えがあって、それほど油のしつこい感じがしないのにとてもジューシーです。スープには柔らかく煮込んである牛タンと大量のネギが入っています。こちらは牛タンがすぐにとろける柔らかさになっていて、焼きとは違うおいしさです。

③せんだい3.11メモリアル交流館 12:40

1階の交流スペースの壁には立体地図があり、被害の大きさを視覚で理解できます。交流館の方の解説では、タブレットを使って、空撮映像や震災の前後の写真を見せてもらったりなどの案内をしていただきました。

他には、このようなことについて詳しくお話を伺いました。
・荒浜小学校の周りには約800世帯2200名あったが、それは全部流された。
・仙台市の決定で県道より海側に人が住めない。観光果樹園やスポーツパークなどができる予定。
・県道の6mかさ上げ工事をしてる(堤防としての機能を持たせる)
・津波の避難タワーを作っている

また、2階には震災に関するスライドや展示がさまざまとあります。
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④荒浜小学校 13:40

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浜辺から数kmの距離にあり、児童・教員・周辺住民の避難場所となった4階建ての小学校で、現在は震災遺構として保存されている小学校跡です。
率直に言えば、圧倒的な津波の恐ろしさを見せつけられ、この研修旅行で一番ショックを受けました。

・2階部分のひざ下くらいまで到達していた津波の痕
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・破壊されたコンクリート壁
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私は、震災発生当時は大阪にいたので、テレビでニュースを見ていました。津波の様子も見ていましたが、それは現地の様子の1%も伝わっていなかったんだなと考えさせられました。ここには、生きてる人たちが、死なないようにするために必死で戦った、歯を食いしばって耐えた姿が「ほぼ当時のそのままで」残っています。教室の固い床の上に、一人一枚の毛布と、足りない分は学校のカーテンや暗幕、体操着を重ねたりしたようで、その光景を見るととても切ないです。

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⑤仙台駅 16:30

当初の計画と比べて移動がうまくいかず、時間的な都合で石巻市への訪問を断念。作戦会議(という名の休憩)に、仙台駅内にある「ずんだ茶寮」へ
仙台と言えばずんだ餅。ずんだ餅はもちろんありましたが、これをシェイクにしたものがあるとのことなので頼んでみました。マツコデラックスさんがおいしいと言ったところ、ブームになったそうです。

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冷たくて、生クリームみたいな濃厚な甘さと食感があります。豆の青臭さやえぐみはほとんどなく、想像していたものよりもずっと飲みやすいです。個人的には、サワーチーズクリームに似ているなと思いました。これはブームになるのもうなづけます。

⑥仙台朝市 16:40

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通過しただけです。
仙台駅から2ブロック離れただけ、200mくらいの距離のところに、八百屋や魚屋、乾物屋などの商店が並んでいて、すぐそこにある都会とは違う顔を見た気がします。安くておいしそうなものが非常に多かったので、自宅の近所にあればなぁと思いました。

⑦立ち呑み かめや 16:50

残りの滞在時間が少なく移動が難しそうだったので、なんとか現地の人と話せないかなと考えました。そこで、朝市を抜けたところにある立ち呑み屋さんに入ってみました。
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店主さん、ロードバイクのお父さん、5月から転勤されるお姉さん、いろんなお話をさせていただいて本当にありがとうございました。
震災に関する見学だけじゃなくて、地元の方とお話できる機会を作れたことは本当によかったです。こうやって知らない土地に親しみを持つことができれば、私ももっと仙台の面白いところを知りたくなりますし、また行きたくなります。もし大阪にいらっしゃることがあれば、今度は私がご案内できたらなと思います。

⑧仙台空港 18:40

今日一日の体験を振り返りつつ、ここが復旧の拠点になったことを考えながら搭乗口へ。

⑨関西国際空港 21:30

ただいま大阪。朝が早かったことやいろいろ歩いて回ったことなど、さすがに疲れました。明日休みたいなーとも思いましたが、鮮度がある内にブログにアップしないといけないな、という思いのほうが強かったです。

◆感じたこと

この東北研修に臨むにあたって、「自分が被災した立場だったら、どんなことを他の人たちに伝えたくなるだろうか」ということをずっと意識していました。今回の訪問を終えて、より震災のことを詳しく知って、私なら「とにかく生きろ」と伝えるんじゃないかなと思います。
少なくとも、最低限、自分の身は自分で考えて守れるように。何をすべきか考えて動く。余力があれば人を守る。それでいいのかなと。

あと、変わらぬ支援を続けること。まずは、復興するためにと向いている方向を一緒に見ることが何よりも大切で、その上で、背中を押したり、時にはアドバイスをしたりできる、日本中がそんな仲間になれたらいいなと強く感じます。

◆おわりに

今回の研修では、タクシーの運転手さんや交流館のスタッフさんなど、たくさんの方にお世話になりました。個人的にも、Twitterで宮城県のスポットをたくさん教えていただきました。皆様本当にありがとうございました。

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