貨物にケモノ!?
アジアの某国から化学製品の原料を輸入した時のことです。
デバンニングレポート(コンテナを倉庫で開封した時の貨物の報告書)に、
「獣の足跡あり。」
...え?
さ、さすがアジアの某国、動物と共存している、、、。
他部署の話なのでその後どうなったかはわかりませんが、
商品の入念な品質チェックも仕事のうちなのでした。
自己紹介
商社でのOL 10年を経て退職、現在Webデザインを勉強中。
クレアネット様にて企業実習させていただいてます。
ストレスが溜まると空に向かって小鳥を呼ぶ癖がある。
海外と日本の人や製品を繋ぐお仕事でした。
アジアの某国から化学製品の原料を輸入した時のことです。
デバンニングレポート(コンテナを倉庫で開封した時の貨物の報告書)に、
「獣の足跡あり。」
...え?
さ、さすがアジアの某国、動物と共存している、、、。
他部署の話なのでその後どうなったかはわかりませんが、
商品の入念な品質チェックも仕事のうちなのでした。
食品の原料を輸入した時のことです。
コンテナを開封すると、なんとも食欲をそそる香りが、、、。
あれ?調理前の食品のはずだけどな??
その貨物が積まれる前、香辛料を積んでいたコンテナだったらしく、
商品の箱になんとも香ばしい香りが、、、。
泣く泣く商品にすることができませんでした。
こういう貨物の流通先を決めるのも商社の仕事です。
美味しそうな香りですが、困っちゃいますね、、、。
これもデバンニングレポートにあったのですが、
「梱包に無数の針で刺したような穴が開いている」とのこと。
食品だったので、泣く泣く商品にすることはできませんでした。
ストレスの溜まった誰かの仕業でしょうか、、
せっかく長い航路を経てたどり着いたのに、お客様の納期に間に合わない、、、
さすがに半泣きでした。(いやむしろ号泣、、、)
インドから青い顔料(粉末状の塗料)を輸入した時のこと。
梱包が甘く、梱包材の外側の段ボールにまで青い顔料が飛び散っていることが続きました。
商品として見栄えも良くないし、
インドの輸出元に、「今後粉漏れがあった場合取引を中止する」と通達。
その次に輸入した時、なんと梱包材が箱から袋から全て青色に変更されていた!!!
な、なんじゃそりゃ!!!賢いなおい!!!
もう笑うしかなかったです。
アジアの某国の現地会社の社用語は英語。
英語ができれば収入が2倍になるので、皆必死で英語を覚えるそう。
グローバルですね、と言うと、いえ、この国の言葉は曖昧すぎてビジネスができない。契約も煙に巻かれる恐れがあるので現地の言葉では結べない。だから英語が必要とのことでした。
そもそもビジネスどころか、大学レベルの高等学問まで全てカバーできる日本語のような言語は世界でもそんなに無い。明治維新の時の学者さんたちのおかげだそうです。日本語ってすごい。。。!
だから商社歴10年でも英語が拙いのか私。(言い訳)
超強力な大型台風で港倉庫が浸水してしまった時のこと。
倉庫会社の人も、「今、目の前を鯛が泳いでます、、、」と茫然自失気味。そんな中で「輸出用の靴を載せたコンテナが水浸しになってしまい商品がだめになった」と聞いた営業担当。
「何ィ?!!その中にN○KEの○○○(型番)があったら確保してくれ!買い取るから!!!」
おい。何私欲を満たそうとしている。
でも廃棄するよりまし...か...?
関税を抑えてコストを下げるため、商社はいろんな戦略を練ります。
第三国で原料を混ぜて混合物にしてから輸入したり、
輸出者輸入者間の関係を利用したり。
関税は税番を元に決定され、税番はかなり細かく分類されています。
申告の時最も不可解だった質問が、「これって擦ったら光りますか?」
えっと...それでどう税番変わるんですか、、、
間違えて追徴課税になって関税が上がったらコストが上がって損益だし、税関からの質問にはいっつもヒヤヒヤしてました。
擦って光ったらどう税番変わるんですか!!!今でも気になるーーー。
某オセアニアの国とのやり取りでのこと。
質問があって営業担当に相手国の取引先に電話かけてもらったところ、もう電話繋がらず。
定時30分前にはもう皆帰る気満々で、電話にも出なくなるとのこと。
さっすがさばけてるぜオセアニア...。
彼らになんのために仕事してるの?と聞いたら間違いなく
「遊ぶために決まってるYO!!!」と答えるんだろうな。
働き方改革で日本が目指すべき姿なのか...!?(感心したけど困りました)
旧暦7月に買った物は不運を招くということで、旧暦7月(新暦では8月くらい)はベトナムへの売り上げがガタッと落ちます。
暦が人々の生活にとても根付いてるんですね。
迷信かどうかは置いといて、信じる人がいる限り世界を動かすってことをよく思い知った出来事でした。