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ドラえもんのひみつ道具?実用化される「ほんやくコンニャク」

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『SEOマーケティングの未来を読む vol.158』
「ドラえもんのひみつ道具?実用化される「ほんやくコンニャク」の話」

 

 

【1】 今年は70キロマラソン走ります!

2017年最初のメルマガですが、今年の抱負は

「70キロマラソン」です。

70キロなので、大阪から言えば兵庫県播磨町まで。

播磨町?というのは、、神戸市よりも向こう、明石市よりも向こう、
加古川市よりは手前、のポジションです。駅で言うと土山駅!

新快速乗っていると土山駅を通り過ぎて、加古川まで行くのですが
そんな感覚です。

ちなみに。

北海道にはサロマ湖ウルトラ100kmマラソンがありまして、
さらにそのサロマ湖マラソン100kmを10回完走すると、
「サロマンブルー」という称号になるそうです。

さらにさらに、このサロマフィニッシャーとして、20回完走すると、
「グランドブルー」に称号があるそうです。

なんという世界なんでしょう・・。
あまりの深さにびっくりしたのですが、「グランドブルー」を
密かに目指すことにしました。あと20年、60歳手前になる・・。

 

【2】 WEBマーケティング4コマ漫画

■ 第232話
デバッグ探偵
バグの見つけ方を轟探偵が教えてくれます!
■ 第231話
数字化
呉くん感動の「全米が泣いた」改め「全小生が泣いた」話。サンタは実はOOだったなんて。クリスマスに何があったの?
■ 230話
サブリミナル効果
サブリミナル効果は、頻繁に目にすることで閲覧者が潜在意識に刷り込まれる効果のことです。有名な広告の方法です。
■ 第229話
クリスマスプレゼント
呉くんが音声検索で何か検索しているようです。

 

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【3】「ドラえもんのひみつ道具?実用化される「ほんやくコンニャク」の話」

今回はほんやくこんにゃくの話。

勉強もスポーツも駄目な少年の前に、22世紀からネコ型ロボットがやってきて、
未来の科学力で作られたひみつ道具で少年の願いを叶えたりピンチを救ったりする
SF漫画やそれを原作としたアニメがあります。

日本人なら誰でも知っていますね、ドラえもんです。
1979年から放映されたアニメが大ヒットし、日本国内だけでなく
東アジアを中心に世界でも高い人気と知名度があります。

ドラえもんの四次元ポケットから出てくる数々のひみつ道具の想像力は
驚かされるものばかりで、本当にあったらいいなと思うものばかりです。

そのドラえもんのひみつ道具のひとつに、
外国語を翻訳してくれる「ほんやくコンニャク」なるものが登場します。

成田空港に試験配備された世界初のパナソニックのメガホン型翻訳機が、
まるでこのドラえもんのひみつ道具であるほんやくコンニャクだと話題になっています。

ドラえもんに限らずSFの世界では数々の多言語翻訳機が描かれてきました。
現代ではそれらが実用化される時代となっています。

私たちの世界はどんどんSFの世界に近づいていっているのかもしれません。
今回のメルマガは、この多言語翻訳機に関する話題です。

 

ドラえもんのひみつ道具「ほんやくコンニャク」とは

ほんやくコンニャクとはドラえもんに登場するひみつ道具の一つで、
日本人がこれを食べれば外国語が日本語に聞こえ、
外国語の文章を読む事も可能となります。

また自分の話す言葉も、相手に応じた言語に翻訳されるようになるため、
外国人とも自由にコミュニケーションをとることができます。

また、外国語だけでなく、古い言葉や動物、はては宇宙人の言語まで
翻訳することが出来るようになるのです。
まさに夢の道具ですね。

 

空港に配備される「ほんやくコンニャク」?

SFの世界がどんどん現実になっています。
成田空港を運営する成田国際空港会社や京浜急行電鉄が、

パナソニックが開発中のメガホン型の翻訳機「メガホンヤク」を
試験配備することになりました。

メガホンヤクに向かって日本語で話すと英語や中国語などに翻訳されて
音声が流れる機能を持っています。

まさにドラえもんのほんやくコンニャクですね。

「大きい荷物をお持ちのお客様は、エレベーターをご利用ください」と
職員がメガホンヤクに向かって話すと、

メガホン上部に搭載された液晶画面に日本語で
「大きい荷物をお持ちのお客様は、エレベーターをご利用ください」
と表示されます。

そしてこの職員の音声はサーバーを経由し音声翻訳システムによって
?If you have a suitcase……?と英語や中国語に翻訳され、
複数の言語で順番にアナウンスされていくのです。

約30言語に対応し、翻訳にかかる時間は1秒程度。
旅行で使われる程度の会話ならなんら不自由がないレベルだそうです。

試験配備されたメガホンヤクの使い勝手や要望などはパナソニックに報告され、
改良後に本格導入される予定だとか。

パナソニックの担当者はこう語っています。

「旅行会話は英語テストTOEICで600点程度のレベル」
「2020年までにはこれを700点程度の精度まで上げたい」

外国人観光客への対応のため、他の交通機関でもこうした多言語翻訳機の導入が行われています。

東京メトロではすでにほぼ全ての駅の改札や事務所に
音声自動翻訳アプリがインストールされたタブレット端末が配備されています。

 

メガホンヤクの仕組み

多言語翻訳機が日本語を英語に翻訳する場合、以下のようなプロセスが取られます。

「日本語を1文ごとに音声認識しテキストに変換」
「日本語と英語の文章の対訳を大量に集めた辞書を参照」
「日本語の単語を1語ずつ英単語に変換」
「英語の語順として最も正しい確率の高い文章に並び替える」
「英語の文章を音声に合成する」

こうした方法で翻訳される場合、その精度は辞書のデータ量に大きく左右されます。
そのため、辞書の充実している言語の翻訳は人間の翻訳家が訳したものと
ほとんど変わらないそうです。

また、インターネットに接続できない環境や、
聞き取りづらく音声での識別が難しい航空会社や目的地などの
固有名詞の存在も考慮されていて、
事前に単語や文章を登録しておくこともできるそうです。

こうした音声自動翻訳はいずれも国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)の
音声自動翻訳技術が開発した翻訳エンジンを使用しているそうです。

NICTの隅田英一郎室長はこう語ります。

「今後の研究開発などを通じて音声識別能力の精度が上がれば、
使い勝手はもっとよくなる」

「日本では年間約5億の翻訳文章が生まれている」

「これを収集して辞書をつくれば、仕事などで外国語の必要な人以外は、
機械で十分な世の中になる」

これからどんどん技術が発展しデータの蓄積が進めば、
本当に言葉の壁が無くなる日が来るのかもしれませんね。

 

メガホンヤク開発のきっかけは

海外の旅行客が台風などで空港内に寝泊まりすることになった際、
英語での案内しか出来なかったため、
英語圏以外の旅行客にスムーズな案内が出来なかったそうです。

これがきっかけとなり、成田国際空港会社は
メガホンヤクの試験配備に乗り出したそうです。

 

東京五輪に向けて官民一体で進められている取り組み

メガホンヤクなどの多言語翻訳機の導入は災害時の案内のためだけではありません。
56年ぶりに日本で開催される2020年東京五輪もその理由のひとつです。

東京五輪で訪日外国人観光客が増えると見込まれており、
こうした多言語翻訳機の精度向上に官民一体で取り組んでいます。

総務省はこれまで毎年10億円以上の予算を投入し支援しています。

メガホンヤクを開発しているパナソニックは国際オリンピック委員会(IOC)と
2024年夏季五輪までの最高位スポンサー契約も結んでいます。

東京五輪で訪日客が言葉の壁を感じないようにするのがパナソニックの目標で、
ペンダント型や据え置き型の多言語翻訳機なども開発しているそうです。

「持てる技術をフル活用して『おもてなしイノベーション』を
世界にアピールしていきたい」

「東京五輪はパナソニックにとって新しいビジネスを創出する最大のチャンス」
とパナソニックの担当者は語っているそうです。

またNICTやパナソニック、NTTやKDDIなど14の団体や会社で
多言語翻訳技術の研究開発を進めるための新組織も設立されているそうです。

総務省の支援を受け、スマートフォンなどで
日本語を外国語に変換したりする技術を開発し
病院や百貨店、タクシーなどで実験する計画があるそうです。

来年には、空港以外でも多言語翻訳機が活躍しているシーンが見られるかもしれ
ませんね。

 

アメリカでは耳にはめて使う翻訳機も登場

多言語翻訳機にはパナソニックのメガホンヤクのようなメガホンタイプのものだけでなく、
耳にはめるタイプのものまで登場しています。

アメリカはニューヨークの企業Waverly Labsが開発したもので「Pilot」というものです。

「イヤーピースに内蔵されているマイクが音声を取り込む」
「取り込んだ音声をスマートフォンに転送」
「スマートフォンのアプリでテキスト化」
「テキストは設定された言語へ翻訳され聞こえてくる」

という仕組みになっています。

このPilotは世界中を旅する旅行者向けに設計された製品で、
他の多言語翻訳機とは違い、同時翻訳がウリのようです。

機械で同時に翻訳するため、多少違和感のある訳になる可能性はあるし、
相手にもイヤーピースを装着してもらう必要があるのですが、

タイムラグなくコミュニケーションが取れるようになるため、
よりストレスフリーな会話が出来るようになるかもしれません。

クラウドファンディングで受付されており、販売価格は249~299ドル程度になるとされています。

 

新技術でさらに精度が向上している「Google翻訳」や「Skype 翻訳」

Googleが無料で提供している音声翻訳「Google翻訳」というものがあります。

スマートフォンに日本語で話せば翻訳された外国語を表示することができ、
翻訳した外国語を音声で再生することもできます。

現在40の言語に対応しており、Android端末では言語パックを
ダウンロードしておけばオフラインでも利用できるようになっています。

また言語によっては、スマートフォンのカメラで、外国語を撮影して翻訳する機能まで備えています。

このGoogle翻訳にニューラルネットワーク技術を応用することで、
さらに精度が向上したとGoogleが発表しました。

これまでに比べさらに自然な翻訳ができるようになったそうです。

ニューラルネットワーク技術を使ったGoogle翻訳では、
分節ごとに区切って翻訳せず、文章全体から翻訳できるようになったそうです。

つまり文脈によって微妙に意味が変化する単語もフォローできるというわけですね。

またニューラルネットワークのために使えば使うほど精度が向上するそうです。

夢の機械が様々な技術でどんどん実用化されていく時代なのですね。

 

まとめ

ドラえもんのひみつ道具すら実現可能にするテクノロジー
の進化には目を見張るものがあります。

外国人とでも自由に話すことが出来たらいいなあ、
という素朴な夢を叶えるだけでなく、
多言語翻訳機は当然ビジネスにも、そして日本の国力にも
大きく関わってくるものだと言われています。

インターネットで使用されている言語は上位10位までで84%占められているそうです。

日本語は第4位と順位こそ高いものの、全体から言えばその割合は7%に過ぎないのだとか。

NICTの隅田英一郎氏はこう語っています。

「日本語以外の9言語から日本語への自動翻訳システムが作れれば、
インターネット上の情報の84%が読めるようになる」
「日本人の情報の受信と発信の能力を10倍以上高めることができる」

国力と比べ、国際社会で発言力や存在感の小さな日本をみて、
歯がゆい思いをしている日本人も多いのではないでしょうか。

海外のサッカー選手なんかがまず合うのが言語の壁、
イタリアインテルの長友選手なんかは先生を入れて勉強を行い、
今では相互理解当たり前に馴染んでいます。

言葉って難しいですけども、その解決方法がある。

面白い分野です。
 

(記載 谷 美輝)

 

 

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