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スタバとノマドと公衆無線LANのセキュリティ

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SEOマーケティングの未来を読む~クレアネット通信vol.110
 「スタバとノマドと公衆無線LANのセキュリティ」 2014.10.08

【1】京都マラソン2015参戦決定!
marason

マラソン
長かった旅はここでようやく終わります。
ヘッドライトが照らすのは数々の果たしきれなかった夢。 後ろを振り返れば多くの旅は夢の如く、枯野を駆け巡りました。 走りたいけど走れない。そんな悲しい夢を見続けて早や4年。
このシティマラソンブームの発端になった、 東京マラソンから始まり、そのブームの炎は西に移動しました。
あっというまに、
・大阪マラソン
・神戸マラソン
・京都マラソン
・奈良マラソン
と関西圏を制覇し(滋賀と和歌山は置いておきましょう)、
さらになんと
・姫路マラソン まで 黒田官兵衛ブームに乗って来年開催となりましたし、 気付けば「横浜マラソン」まで開催しているじゃありませんか!
古くからの丹波笹山ABCマラソンを愛するマラソン民からすれば、 こういったブームを苦々しく感じるのですが、そういうわけで、 数々のシティマラソン情報をキャッチしエントリーを行うものの、
「ことごとく連戦連敗街道」
大阪・奈良・京都・東京・神戸・横浜、そして最近姫路。
ことごとく落選、落選、落選。マラソンエントリー落選。
落選突っ走ってきたのですが、とうとう連敗ストッパーがこの 年間5000万人の観光客を誇る京都、古の古都を走る京都マラソンですよ!
ちょうどついこの前に、京都マラソンのゴールである、京都市美術館ある 平安神宮の鳥居のところのバルテュス展みて大鳥居をみてきたところでした。
「本気でマラソンエントリーは 0勝10敗」
だった連戦連敗が、京の町で勝利するとは・・・。 ありがとう京都。京都サンガの西京極から嵐山へ移動、上賀茂の立命館のほう から、北山へ。加茂川下って京都大学あたり過ぎて平安神宮フィニッシュ。
いやー!最高!京都シティを縦横無尽ですよ。
決戦は来年 2.15。

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【3】スタバとノマドと公衆無線LANのセキュリティ

最近、カフェで仕事をする人をよく見かけます。
店側も環境を整えるようになっていて、Wi-Fiにもつながるし、 席にはコンセントまで用意されているところも少なくありません。
その「仕事に使うカフェ」の代表といえば、やはり「スターバックス」ですよね。
世界規模のコーヒーチェーン店であり、カフェブーム の火付け役となった「スターバックス」。
そこに世界で最もスタイリッシュとされているAppleの 「MacBook Air」を持ち込み、豊富なメニューの中から 選んだコーヒーの味と香りを楽しみながら、洗練された身のこなしで キーを操作し創作活動やビジネスに励み、時にはリラックス しながら知性と教養あふれるコンテンツを楽しむ。
「スタバでMacBook Airを開いて得意顔」 なんて揶揄されてしまうくらい、よく見かけるようになった光景です。
この様にカフェなどで仕事をする人間を、ここ2~3年の間で「ノマド」 と呼ぶようになり、その呼び名が定着しつつあります。
そんな人々にとって朗報かもしれません。 スタバの無料Wi-Fiサービスがつい先日からTwitterや FacebookなどのSNSアカウントで利用可能になったのです。
今回はこうしたノマドと呼ばれる利用者や、スタバの無料 Wi-Fiサービスやそのセキュリティについての話をしてみたいと思います。

■ノマドとは?

ノマド(nomad)とは、英語で「遊牧民」を意味します。
この言葉から「オフィスを持たないフリーランスの仕事人」といった イメージを持ちますが、実際は会社勤めのビジネスマンも含め、 オフィスではなくカフェなどでノートパソコンやタブレット などを使って仕事をする人全般をノマドと呼ぶようになっています。
会社勤めのビジネスマンでも、企画書やプレゼン資料の作成、 情報収集などを、カフェで行う人も多いですからね。
このような働き方はノマドワーキング、こうした働き方をする 人たちはノマドワーカーなどと呼ばれています。
「外でもインターネットを利用できる環境が整うようになった」 「ノートパソコンや、iPhoneやiPad、Androidスマートフォンなど のスマートデバイスが普及し、カフェなどからでも 情報収集や資料制作が可能になった」
これが、ノマドワーキングが普及した要因でしょう。
カフェで仕事をすると、普段より集中できる、よい気分転換になる、 居心地のよい場所で仕事をすることでクリエイティビティが向上し アイディアも出やすくなる、という人もいます。
中には移動時間のロスを無くすため、クライアントとの打ち合わせに 自分のよく使うカフェを指定したり、クライアント企業の近くの カフェで仕事をしながら待ったり……という 使い方をする人もいるようです。
オフィスに縛られない、自由で新しいワークスタイルとして、 日本でもノマド特集記事などが組まれています。

■スタバの便利な無料Wi-Fiサービス

2012年7月2日、スターバックス コーヒー ジャパンは、どの Wi-Fi 端末でも利用可能な完全無料の無料Wi-Fiサービス 「at_STARBUCKS_Wi2」 を店舗内で開始しました。
大手コーヒーショップチェーンで、これほど大規模の無線LAN サービスを無料で提供されることは前例がありませんでした。 ブランド戦略を考察する上でテーマとしてよく選ばれるほど スターバックスのブランドイメージは高く、その確立にこの サービスは一役買いました。
2014年9月現在、全国967 店舗で利用でき、登録ユーザーは 約165 万人だそうです。
そして先日、スターバックス コーヒー ジャパンと、 ワイヤ・アンド・ワイヤレスは、全国のスターバックス店舗で 提供しているこのサービスにおいて、
「TwitterやFacebookなどのSNSアカウントでの認証方式」
を開始すると発表し、話題になっています。
と言うのも、これまでの「at_STARBUCKS_Wi2」を利用するには メールアドレスによる事前登録が必要だったからです。
今までのように面倒な事前登録をすることなしに、SNSアカウント を使って時間もかからず手軽にWi-Fiが無料で利用することが できるようになるわけです。
利用できるSNSアカウントは、「Facebook」「Twitter」 「Google」「Yahoo!JAPAN」の4つ。
1回のログインでの利用時間は1時間までとなっていますが、 再度ほかのサービスのアカウントでログインすれば連続して 利用することができるそうです。
スターバックスはこのサービスを、利用者の増加や、2020年 の東京オリンピック開催で日本を訪れる外国人などの利便性 の向上のためとしています。
(日本を訪れる外国人は、困った事として「日本では無料 Wi-Fiが使えない」をよくあげていますからね)
今後、ますますスターバックスでノートパソコンや タブレットを利用する人が増えそうですね。

■スターバックスの提供したい「サードプレイス」

スターバックスの「at_STARBUCKS_Wi2」の説明で、 興味深いものがありました。
以下に引用します。
「これからもお客さまに愛されるサードプレイス(家庭、職場・学校 に次ぐ第三の生活拠点)として最高の『スターバックス体験』を ご提供できるよう、ご満足いただける店舗環境づくりやサービス向上 に努めてまいります」
「Wi2 は、Wi-Fi を中心としたオープンで簡便な無線ブロードバンド 環境の整備及び新たなビジネスの創出を通して、お客様にとって 想定を超えるような身近で欠かせない快適・快速無線 インターネット生活を提供してまいります」
「これにより、社会貢献とともに、新価値創造及び新生活の提供を目指します」
サードプレイスをもう少し詳しく説明してみますと、
第一の場所(ファーストプレイス)が「家」。
第二の場所(セカンドプレイス)が「職場」。
そしてその二つの中間地点にある、楽しくリラックス できる居心地のよい第三の場所、これが「サードプレイス」です。
都市生活者には、この三つの居場所が必要だと言われています。
都市生活者には無料Wi-Fiサービスが欠かせない、と スターバックスは考えていると言えるかもしれません。

■スターバックスの無料Wi-Fiサービスのセキュリティ

手軽で無料のこのスターバックスのサービスは、 良いことずくめのように見えます。
しかし、ここで気になるのはセキュリティですよね。 実はこのサービス、無線LANのセキュリティによく 使われていた「WEP」すら使われていないのです。
公式サイトのセキュリティの項目にはこうあります。
「公衆無線LANサービス『at_STARBUCKS_Wi2』の無線 LANは暗号化をおこなっておりません」
「この為、無線区間での通信内容の傍受とアクセス ポイントのなりすましの危険性があります」

■WEPとは?

WEPとは、傍受が極めて容易である無線通信を暗号化するための、 最も古い規格の一つです。
昔の公衆無線LANサービスのほとんどで、そして今でも一部の 公衆無線LANサービスでこのWEPが使われており、「WEPキー」 と呼ばれるパスワードを設定し、データを暗号化してやりとりしています。
スターバックスの新しいこの無料の無線LANサービスは、 この最も古いWEPも使われていないということです。
ちょっと怖くなってきましたね。

■セキュリティ上の危険を伴う公衆無線LANサービス

しかし、実を言うと、一般の公衆無線LANサービスのほとんどで使われて いた「WEP」にはすでに脆弱性が発見されていて、悪意のある ユーザーには「WEPキー」は簡単に解読できてしまいます。
つまり「WEP」の暗号化など飾りでしかなく、WEPを利用した 公衆無線LANサービスは危険なのです。
しかし、現在では「WPA」「WPA2」というより安全な セキュリティ方式も使われるようになっています。
まとめてみると、
WEP:データは暗号化されるが破る方法も見つかっており、セキュリティ強度は弱い。
WPA:比較的セキュリティ強度は強いが、ハッキング手法も確立してしまっている。
WPA2:2004年に発表され現在の主流になっている。セキュリティ強度が高い。
このため家庭や企業ではできるだけWEPを使わないようになっています。
なら、公衆無線LANサービスもすべて「WPA」や「WPA2」を使えばいいじゃないか、 と思うでしょうが、実際はそうなっていません。
「ニンテンドーDS, DS Lite」という人気ゲーム機が「WEP」しか利用できず それが今でも尾を引いているからだとも、無線LAN設備を変更するだけの 予算が事業者にないからではとも言われています。

■まとめ

ノートパソコンやスマートデバイスを使いこなし、オシャレなカフェで 仕事をこなす姿は、確かにスマートで魅力的かもしれません。
しかし、ユーザーではなく起業家の身としては、大企業からも個人情報が 流出し事件になっている現在の状況からすると、おいそれとこういった 無料Wi-Fiサービスを使うことはできません。
調べるうち、公衆無線LANサービスのセキュリティの脆弱性を、図らずも 再認識することになったからです。
公衆無線LANに接続すれば、悪意のあるユーザーに傍受される可能性が あることを考えてセキュリティ対策を講じる必要があります。
たとえば、機密性の高い重要なデータのやりとりは公共無線LANを使って 行わない、安全に社内のデータにアクセスできるように仮想的な プライベート・ネットワークを構築する「VPN」を活用する、 データそのものを暗号化し万一傍受されても内容が流出する危険はない 「SSL」方式で通信することで自衛する、など。
会社の信頼のためには、セキュリティはいくら気をつけても 気をつけすぎるということはありませんからね。
記載:クレアネット谷

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(次回につづく)

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