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タクシーに乗ると高速で1時間の観光名所に連れて行かれる話

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SEOマーケティングの未来を読む~クレアネット通信vol.91
「タクシーに乗ると高速で1時間の観光名所に連れて行かれる話」2014.04.14

【1】タクシーに乗ると日本語が通じる?通じない?
140414

タクシーに乗ると日本語が通じるといいですが、海外に行くとなかなか怖いものがあります。

言いたいけど伝わらない言葉がたくさんありまして、
・右側レーン空いてるからいけますよ!
・左側レーン空いてるからいけますよ!
・その右の道入ったほうが早いですよ!
・メーターがないのはおかしいですよ!
・ついでにメーターあるけど動いてないよ!
・あとメーターの数字と請求違うよ!
・許可なく観光の宝石屋に連れて行くのは止めて!
など言いたいのですが、うまくいえない言語。

大きな声で何語か分からない言葉を猛烈にまくし立てるという荒業もあるのですが、とにかく通じないと困る。
今回はそんな話。

【2】WEBマーケティング4コマ漫画

■ 第94話 Facebook広告2

■ 第93話 季節感と広告

■ 第92話 エンゲージメント広告

「こんなネタも書いてほしい!」などあればお気軽に
スタッフまでお声かけください。

【3】タクシーに乗ると高速で1時間の観光名所に連れて行かれる話

そんなわけでタイのバンコクの話。
タクシーに乗ると高速で1時間の観光名所に連れて行かれそうに なったんです。
タイのバンコクでのタクシーに乗る一コマです
私「王宮周辺に行きたいのだが?」
タ「王宮周辺はデモで今は大変だ、止めた方がいい」
私「じゃ、サパーンタクシンの船着場までお願いします」
タ「船着場?どこだ?」
私「サパーンタクシン駅出たすぐのここだ。(ガイドブックの地図を見せる)」
タ「OK!OK!」
15分後、何故かタクシーは高速に乗ってチャオプラヤ川を越えて、 何か遠い方向に走り続け、タクシーのおじさんと社内で喧嘩に変わる・・・。 言いたいことをタクシーのおじさん理解しているのか、 理解していないのか。 さらに道をUターンして帰る途中におじさん勝手に 観光名所の宝石屋に立ち寄って
タ「お土産に買うのはどうかな?」
ときっちりおすすめするしたたかさ。 さすがです。こんなタイは大好きです。
こんなんありえへん、と思われるかもしれませんが、戦後なんかや 昔なんてこれが普通の日本だったそうなので、 そんなこともあります。

で日本ですが、訪日外国人観光客が1000万人突破

日本政府観光局(JNTO)によれば、昨年、 日本を訪れた外国人の数が初めて1000万人を超えたそうです。
10年前の2003年の訪日外国人は521万人だったそうですから、 ほぼ倍になっています。
「訪日外国人観光客1000万人」を目標にして、政府は2003年 からビジット・ジャパン・キャンペーンに取り組んでいました。 その努力が実って、目標をやっと達成できたわけです。

訪日外国人観光客の増えたわけ
2013年に訪日外国人観光客が増えた理由に、アベノミクスで 円安が急速に進んだことがあります。 他にも、中国や東南アジア諸国向けの観光ビザの発給 要件緩和や、サービスを簡素化する代わりに運賃を低く 抑えたLCC(ローコストキャリア 格安航空会社)の 本格的な参入があげられます。 2013年には、富士山の世界遺産登録、和食の無形文化遺産登録、 2020年の夏季オリンピックの東京開催も決定しました。
世界規模で展開する富裕層の外国人をターゲットにした マリオットホテルグループが展開する最高級ブランド 「ザ・リッツ・カールトン」も京都にあたらしく誕生しました。 (国内では4軒目の開業)
成長している東南アジア諸国からも観光客が大幅 に増加しており、これからもますます、海外から の観光客が増えていきそうですね。 そのため政府は、2020年までに訪日外国人観光客数 を「2000万人」とする目標を掲げています。 2020年は東京五輪が開催されますから、昨年の倍と いう数字も、あながち無理ではないと思います。 この目標も達成して欲しいなあと思います。

外国人観光客が日本で落とす平均額は?
ここで気になるのが経済効果ですよね。 外国人観光客は、日本にどの程度お金を落とすのでしょうか。 最新のデータである2011年のものを見てみます。 航空券やツアー代金といった入国前の支出を除いた、 宿泊・飲食・交通費などの旅行中の支出額の平均額 は11万3,917円だったそうです。 これはかなりの額ですね。 「1000万人の訪日外国人は国内総生産(GDP)で 見た個人消費を1%程度押し上げる」 という試算まであるそうですので、経済効果も かなりのものです。

日本の世界観光順位
しかし、世界全体でみれば、日本はまだまだ観光大国 とは呼べません。 日本政府観光局(JNTO)の「世界各国・地域への外国 人訪問者数(2012年上位40位)」によると……
第1位は世界最大の観光大国・フランスで8301万人。
2位 米国 6696万人
3位 中国 5772万人
4位 スペイン 5770万人
5位 イタリア 4636万人
フランスの人口は2012年で約6,540万人ですから、外国人観光客の方が多いくらいです。
ちなみに、エッフェル塔やルーブル美術館、 歴史を感じさせる町並みで人気のあるフランスのパリは、 全世界の「ベストデスティネーショントラベラーズ チョイス トリップアドバイザー」の2013年人気 観光都市でも第1位に選ばれています。
対して、日本は2012年時点で836万人。
これは順位で言えば33位、人数で言えばフランスの10分の1程度に過ぎません。 33位……もうちょっと上位だと思っていました。

外国人が日本に来て不満なことは?

観光庁の調査によると、外国人観光客が日本に来て不満だったり 困ったりしたのは、「街中に無料のWi-Fiがない、インターネットに接続できない」だそうです。
スマートフォンが世界中で普及し、旅行先にも携帯するの が当たり前となった現代では、観光客が旅行先のネット環境 を気にするのは当然で、そのため外国人客のための環境整備 のためには無料Wi-Fiがどうしても必要になってくるのです。 事実、外国人から見れば、コンビニをはじめとして 便利なものがなんでも揃っている東京のような都市に、 手軽に使える無料のWi-Fiがないのはとても不思議に感じるそうです。
それもそのはずで、海外には、鍵もログインも不要な Wi-Fiを無料で利用できるスポットが多くあるからだそうです。 ニューヨークは公園など公共の場所やカフェでログイン不要で 無料Wi-Fiが使えるし、中国やベトナムの都市部でもカフェや 飲食店など、どこでも無料で無線LANやWi-Fiに接続でき、 なんと屋台みたいな食堂にすら普及しているそうです。 香港ではコンビニで公衆無線LANサービスが使える プリペイドのWi-Fi利用カードが売っているし、ドイツや フランスは公共の無料Wi-Fiは無い代わりに、その場で接続して、クレジットカード番号を入れれば すぐ使える手軽なサービスがあるそうです。 日本で無料Wi-Fiが使えるスポットは、マクドナルドや スターバックスくらいで、そんなに多くありませんよね。 駅員や店員に英語が通じなくても、交通機関に英語の表示 がなくても、インターネットにさえ接続できれば外国人 観光客は自分で情報を調べることもできます。
観光立国を目指すのなら外国人観光客のために無料 Wi-Fiの整備をするのは当然のことなのですが、鍵なしの 無料Wi-Fiが犯罪に利用されたり、その責任を追求される リスクを、役所や官僚が恐れるためなかなか進まなかったそうです。

無料の公衆無線LANサービスが大阪で整備決定

しかし新たな動きがありました。 「大阪市と大阪府及び経済界が一体となり 観光振興を担うプロ組織」として「大阪観光局」 が2013年に新設されました。
2020年に来阪する外国人観光客650万人を呼び 込むことを目標にしており、大阪の魅力を世界中 に発信し、外国人観光客を拡大し大阪を活性化するため、 「無料の公衆無線LANサービス」を大阪でも 整備することが決定されたのです。
大阪府内の観光施設、公共交通機関、 ホテルや飲食店などで利用できる無料 Wi-Fi サービス「Osaka Free Wi-Fi」と、Osaka Free Wi-Fiに接続 した際にTOPページに表示され、店舗や施設が有料 (初期導入費用2万円と月額2000円、売上金額の3%)で登録し、 集客と販売促進に役立てることができる参加加盟店検索紹介ページ 「Osaka Enjoy Rally」が提供されます。「Osaka Enjoy Rally」の利益は「財源ありきのインフラ整備でなく、自主財源で運用できる新しいモデル」 とするため「Osaka Free Wi-Fi」のインフラを拡大するために活用されるそうです。 2014年12月までに1000店舗加盟、3000箇所8000アクセス ポイントを整備しエリアの拡大を目指しているそうです。
総事業費は年間7億5000万円で、大阪府、大阪市、経済界が2億5000万円ずつ負担。官民一体で取り組んでいます。

その他の取り組み
世界遺産に登録された富士山周辺の観光施設、宿泊施設、 飲食店などでも公衆無線LANスポットが整備されているそう。 スマートフォンやタブレットで接続すると自動的に食の サイトを表示させるようになっていたり、福岡市でも専用 の無線LAN機器を提供し、観光に関連した企業が購入する ことで、無料Wi-Fiエリアを拡大を目指す「Fukuoka City Wi-Fi」があります。

まとめ

このように、無料Wi-Fi環境が日本でも広がっています。 日本に訪れる外国人観光客が不満に思っていた 「無料Wi-Fiスポットが少ないこと」 を解決し、外国人観光客をつかむために、 自治体や企業が動き出し努力しているんですね。
「おもてなし」 という言葉が話題となったことがありました。
2020年夏のオリンピック開催地を決めるために、アルゼンチン・ブエノスアイレスで行われたIOC(国際オリンピック委員会)の総会において、滝川クリステルさんがプレゼンテーションの中で「おもてなし」 の心をアピールし東京招致を訴えたことがきっかけです。
国際オリンピック委員会の公用語はフランス語であるため、 日本とフランスのハーフであり流暢なフランス語を話す 滝川クリステルさんはもってこいの人選だったのでしょうね。 無料Wi-Fiが整備されればそれに伴って参入する企業も増えます。 当然そこにビジネスチャンスが生まれます。 大阪府の公衆無線LANサービスは、「O2O」 (Online to Offline:オンラインからオフラインでの行動を促すこと。 ネットを見たユーザーが実際の店舗に行き、物を買ったりサービスを受けること) の普及にも一役買うでしょうし、IT企業はそれを追い風にすることが出来ます。
タイに行くとタクシーはなかなかタフな交渉が必要ですが、 料理は美味しいし、サービスはいいし、物価も高くないし、 想像以上にいいところでした。 タイの人は日本はいいところ、だと思ってるのかわからないですが、 そう思われるような町にしたいのは当たり前で。 そんな気持ちや思いはいつもビジネスや考えの原点です。

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