風立ちぬを見て感じたこと

宮崎監督の風立ちぬを早速見てきました。予習ほぼなしで見たので展開が読めないことがまたいい余韻が残る映画でした。
子供たちもジブリアニメということで来てましたが多分面白くない内容でしょうね。夏休みほぼ毎年やっている、「トトロ」、「ラピュタ」、「ナウシカ」とお盆に「ほたるの墓」くらいが子供にとってはいい映画だと。

風立ちぬを見て感じたことですが、内容は堀越二郎さんが主役の話(後で堀越さんもしっかり知ったのですが)で、永遠の零が混じってくるような展開のストーリー。飛べない豚はただの豚の紅の豚とかなり混じってて、たぶんラピュタに出てくるシータを一緒に助けるおばさんとその一味の連中も重なります。
何でこんなに宮崎監督は空と飛行機の映画が多いのかと思うと、元から家業や事業などでそういった分野の環境だったんですね。そして今でも飛行機好き。ルーツが何となくわかり嬉しくなりました。

そして宮崎さんが還暦過ぎてポニョポニョと映画を出した次にこの「風立ちぬ」を作るというのはまた凄い。
戦争の批判という1つのベクトルは見え隠れしますが、それだけではなく空に架ける夢や理想が生み出す世界の美しさが随所に出ています。それは堀越さんという人物の魅力でもあり、閉塞感漂う時代の中でも輝く夢の美しさでもあります。空と言うのは人類にとって、永遠の未知の世界なのかもしれません。

かたやとんでもないプログラムも同じ、同じような美しさがあり、クリムトのアデーレ・ブロッホバウアーの肖像なども女性を魅了する美しさがあります。美しいプログラムソース、美しい絵画、そして美しい設計。そんな至高の世界観が感じれた映画でした。映画見た後ってエンドロールがあってキャストなど出てきますが、洋画や邦画でも立って帰る人も多いのですが風立ちぬは余韻に浸りながらずっと見てました。

エンジニアとしてみたり、宮崎監督の立場で見たり、戦争の視点で見たり、堀越さんの一生という視点で考えたり、考えが深くなるいい映画でした。

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