行くも地獄、退くも地獄、一寸先は闇

ある程度事業をやっていると人には悪い時もあるけどいい時もあるし、負け組とか勝ち組とかあるけど敗者と勝者がひっくり返ることもあるし、事業よくても身体壊したり家庭でトラブルあったりなど不思議に帳尻があったりもするので、一概にいい悪いは言えないのですが。とりあえず読んで泣けてきました。同じ経営者として、退く決断は本当に難しく最後の最後まで戦ってボロボロになって最後の最後は個人の家財産と両親の家財産も抵当に入れて戦い、個人の自己破産まで進むケースも当然あるので、この決断は真似できないことがわかります、だから尊い。

特に創業した者は何もかもが思い入れが強く口で言われたり理解はできても、感情的に納得することは本当に難しいものです。

撤退にもコスト、進むにもコスト。行くも地獄、退くも地獄、一寸先は闇。
noteには表現淡々と描かれてますが、ここまでの境地になるには時間が絶対かかるはず。「人は死に対して受け入れることは1年かかる」というような言葉を聞いたことがありますが、病気などで入院になり1年経過した後だと多少の気持ちの準備や亡くなったときにどうするかなどの心構えもあるのですが、事故やコロナなどで急に死を迎えるとかなりきついのはこういう理由だからだそう。会社の死も急なコロナだと準備がかかりますし、それが社長ならなおさら。

もちろん自分自身も一寸先は闇だし、板一枚離れて落ちれば地獄があるし、共存共栄なんてきれいに言えない時代では弱肉強食で勝ち抜き戦い抜かねば倒産が待っている世界なので、自分と自分の周囲を守るので精一杯になるし、ご商売では無茶苦茶な話を吹っ掛けられることもあるし、常識と違うとか空気読めとか社内が批判とか、ずるいとか酷いとか文句だけで前に進むことやめればご商売にはやっぱり向かないと思います。「手許現金ないから分割にしてくれ」「20万円だけど150日サイトの手形でね!」と言われたときに粘り強く居座って相手に根負けさせるくらいでないとやっぱり生きれないと思うのです。

だからこそ、福井さんの決断、普通の人だとできないとわかってるから泣けてくるのです。
きっと福井さんは情熱もあって勇気もあってビジネスの才覚もすごくあるはず、そして人間もできて優しい、社員のためを思うからこそ今のタイミングで決断したのだと。

最も悲惨な状況を想定すること、そのうえで最善の手段をとることが大事、
いわれますが、コロナ禍ではコロナかかって死ぬことを前提に死後のことを考慮しました。金は団信でよきとしても、その際には絶対に遺言となってでも、顧客に迷惑をかけない仕組み、そのうえで従業員の処遇、を決めました。今と同じ業務で回るはずがないのでという想定のもと、危機をどう乗り切るか、何を損切り、何を残すべきなのか、BCP(事業継続計画)でもあるのですが、このような想定ができるからこそ、そうなってない今の現実がポジティブに客観視できると思います。この想定をすると、プランA、プランB、プランC、緊急対策プランα、プランβ、プランγ 出てきます、そして杞憂に終わればそれはそれでラッキー発想。

今だから考えれるものだなと。

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