帝王学~「貞観政要」の読み方

貞観政要=じょうがんせいよう。
サブタイトルの帝王学がついているように、トップやリーダーの持つべき資質についてですが、今の現在ではあらゆる所に生殺与奪の権利をもつ権力があるので小帝王になる危険性が存在しています。仕事にあてはめればプロマネやるだけで豊富なリソースとクライアントコントロールを行うので、多くの人を不幸に導くような権力を用いることもありえるわけです。これは経営者や管理職だけではなく、すべての人に当てはまるような気がします。

「草創(創業)と守文(守成)のどちらが困難と考えるか?」 これは貞観政要の一文です。かの北条政子や徳川家康も愛読したそうですが、為政者は常に学び反省の機会を持つべきなのですが、その中でもこの貞観政要を日本語に翻訳させて読んでいたそうです。頼朝亡き後、後鳥羽上皇に兵を送る政子のシーンは有名ですが、そのような判断を行うにあたって多くの知識や経験と兵を人をまとめる言葉があったと想像つきます。

本文の引用からいえば
・人は簡単に「初心を忘れるな」とか「創業の精神に立ち戻って」などというが「創業と守成」は同一基準でない。
・経営者が学び得ないが身に着けておかねばならない資質は品性
・何かの権力を持つと人間はどうしても情報遮断の状態になってしまうか、自ら不知不識のうちに状態を招来して一方向の情報しか来なくなる
・広い天下には多くの問題がありそれが千変万化するから、それに応じてこちらも変化して対応すべきなのだ。そこで権限を委譲して多くの部下に討論・協議をさせ対策を立てさせるべきなのだ

など。為政者はかくあるべき、という点で言うと、貞観政要はちょうどいいタイミングに感じます。人の上に立つのなら立つべき資質を持つべきですしその行動の如何判断基準は自分で持つべきですし反省するべきであるのは当たり前です。家康は読書家で健康に気をして自分で薬を調合していたなど話もありますが、常に変化に対応するにも学ぶ資質が何より大事、改めてそう気付きました。

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