[盛和塾] 機関紙マラソン 87号

[盛和塾] 機関紙マラソン 87号

塾長講話 第十六回

私がなぜ「一生懸命に働く」ということを強調するのかといいますと、この自然界はすべて一生懸命に生きるということが前提になっているからです。

植物も動物も、みんな過酷な条件の中でひたむきに必死で生きています。いい加減に、なまけて生きている動植物はありません。その自然界の常識に従うならば、地球上に住んでいる我々人間も、真面目に、一生懸命に生きるということが、生きているものとしての最低条件であろううと思うのです。

ならば、その仕事を好きになる努力をするということが必要です。好きになる努力をして、本当に好きになったら、あとはしめたものです。

「大善」と「小善」の話をしています。友人がお金に困っていると頼ってきたときに、単に情けをかけてあげるのは、助けてあげているようにみえるけれども、それはだらしない友人をさらにだらしなくしてしまうのです。

【気付き】

みんな生きていて必死、動物も植物も。
万物はすべてひたむきに生きているので、それは会社も一緒だといくことはすべてにおいて納得できます。
そして後に何かを残してまた土に還るのが生き物ならば、生きているうちこそ生を必死に生きるべき。

湖中明憲<播磨> 昭和住宅株式会社 代表取締役社長

もっともショックだったのは、ある朝出勤すると、三十名程いた社員が全員赤ハチマキを締め、話があると何十もの要求を突きつけてきたことです。なかには、岡山創業以来の幹部社員もおり、これにはかなりのショックを受けました。

「上場する」ということは、地方競馬から中央競馬に移って戦い、永遠に株主のために走り続けなければならないことだ。終わりがない。上場するということは走り続ける馬になることだ」

【気付き】

姫路、加古川の播磨で有名な不動産会社さんです。
過去には労働組合の軋轢もあったようですが、リーマンショックも乗り切ったのでしょうか。業界が違うのでいいときと悪いときの差が激しく、とか、三菱地所さんのように
丸の内開発で元々歴史があったり、近くのOAPなどは三菱化学などの工場があった場所で地所さん開発、など理屈でわかる関係性などどうなのか、などなど。
なのでなんともいいずらい感じではあります。

西里長治<沖縄> 株式会社パラダイスダイン代表取締役

「リーダー」たるもの、無私無欲えないと周囲の人は動かないのです」「高い山をめざすべきです。困難が大きいほど、やり甲斐が生まれるのです」と。

「理念とはたった数行の短い文章のことではなく、血肉化された社風そのものでなければならない」

【気付き】

社風なのですが、何となく感じているけど行動原理になっているのかどうかあまりわからない、けど、みんな知っている、そんなものです。
ものすごくありきたりかもしれないですが、クレアネットだと行動原理でいえば、ご飯大事にしてます。

一緒にご飯食べることで馴染んだり親しくなったりしますので、ロシア行ったら仲間とウォッカ飲むごとく、昼でも夜でもやっぱりご飯を一緒にまずするのがいい、そんな感覚は結構強いけど、これも社風の1つ的なもの。

杉本真一<北大阪> 大東精機株式会社 専務取締役

経営の原点とは社員をどのくらい社長と同じ考え方にするかにかかっているといっています。

【気付き】

上記の社風に関連するのですが、よく地域社会に貢献とか抽象的な言葉もあります。

うちで歓迎会など飲み会するときに、ぼくセッティングだとチェーン店は避ける傾向があって、「地元のお店でマスター夫婦くらいでやってるお店」を選びます。
居心地いいのと地域の店にお金を落とす、というのはやっぱり大事だと思うので。みたいなことをスタッフとかに言うので、ぼくじゃなくスタッフ決めるときもそんな行動になってます。

お金を使い、お金をその場所に落とす、というのも大事な経済活動。
社長であるぼくはそう思うので、そんな行動に結構みんなもなってきている、など思います。

成田仁考<東京> 株式会社築地すし好 代表取締役

番頭の女性問題で泣いて馬謖を斬ったこと。職人のクーデター総辞職。同業他社からの職人の引き抜き。国税局の強制捜査。しかし盛和塾で学ぶことで、すべての原因は経営者がつくっていると同時に、すべての責任は経営者にあると素直に理解できるようになりました。

見事なガラス張りの経営です。寿司職人の世界では技術は盗むものであって、教えてもらうものでない、ましてネタの経費がいくらで、どうすれば儲かるかは教えないのが常識です。それを包み隠さず公開して、みんなで会社を盛り立てていこうとしています。これは一流の会社でも実行できていないことです。

しかし二億円税金を払っても、二億円は会社にためていけるわけですから、十年たったら二十億円の内部留保ができ、不況にもびくともしない強い会社になっていきます。

【気付き】

内部留保を高めて、リーマンショックや震災などまさかの事態にも潰れない会社に。
クレアネットは5月で10期終了、過去最高売上で着地は見えます、けど、伸びてる業界で若い会社なので当たり前。
利益率だけでいえば、社長給料など役員報酬をカットすれば上がるけど、普通の経営者さんくらいとれば利益はほぼなくなるのが現状。まだまだです。

安心して仕事できるように、まさかのときにも安心できるように。
利益が出ればそれを分配すればいいのでは、と思うスタッフへの説明もちゃんと教えないといけない。4億で2億内部留保を積み重ねるくらいの会社をまずは目指さないと。
まだ低いレベルです。

平井達雄<京都> 京つけもの西利 代表取締役社長

塾長は、「ナンバー・ツーには、百パーセントを望みます」おっしゃいました。私は、「はい。ありがとうございます」と答えるのが精一杯でした。

【気付き】

この言葉はぼくもすごくしっくり来ます。
新人でも100%全力でやってくれ、ベテランでも100%全力でやってくれ、1週間40時間労働なら40時間は全力でやってくれ。
要求は常に100%。

加藤勝<名古屋> 株式会社ハートランド 代表取締役社長

「利益を知られると、もっと給与をあげろとか、ボーナスを出せとか、従業員から要求がでてくるのではないかとビクビクしていたからです。
どうせ君たちは、会社の経営がうまくいっている間はホイホイついてくるが、ちょっとでもまずくなると、一目散に逃げ出すに違いない。
残った俺は、借金の連帯保証もあり、一家離散のうき目にあってしまう・・。

【気付き】

ガラス張りの経営は最初怖いですが、慣れれば普通です。
ユニクロなどは等級制なのでスタッフ全員の給料がわかるシステムだそうです。
やましいことなければ隠す必要もなし、けど連帯保証で最後まで逃げれない社長のくだりは確信です。
だからこそ、一緒に仕事するときにはチーム意識で取り組んでほしいんです。

大窪唯之<播磨> 株式会社大窪鐵工所 代表取締役

「人を雇ってあげて、そのひとの生活を幸福にしてあげることは、善なる行いの中で最高の行いである。それを実現するためには、経営者は立派でなければならない」

【気付き】

マネーの拳、という漫画があります。ドラゴン桜という東大受験漫画を描いた方の漫画ですが、その主役が
「会社とは人を雇うことだ」
と言う場面があります。

スタッフの人数で規模を図るのは安易とも言われますが、1人で1億稼ぐ会社よりも、100人で1億稼ぐ会社のほうが、ぼくは幸せの総量は大きいと思います。
仕事の関わり、チームワーク、生活の糧として生きる場所、1人の天才よりも100人の普通の人、社会はそんなもの。

なのでぼくは雇用することは常に積極的に、利益率もあるけど、失敗も多々あるけど、投資を進めたいと思います。

梶山龍誠<東京> 株式会社ビケンテクノ 取締役福社長

裸一貫で創業し、会社を育ててきた父がいつもいう口癖は「できるだけ目立つな」でした。「うちは裏方。人がやらない、やりたがらない仕事をビジネスの柱としている。
だから目立つな、世の中を裏で支えているのだ」

【気付き】

人の行く裏に道あり花の山、株式投資の格言のようです。
クレアネットの業務も前面にでない黒子仕事が多いのですが、だからこそ、ものづくりの誇りや誰も言わないけど細かいとこまできちっと詰めて仕事するなど、大事な価値観が多々あります。
そして誰もやりたがらない仕事こそ宝の山。