[盛和塾] 機関紙マラソン 20号


[盛和塾] 機関紙マラソン 20号

塾長理念 ~お客様の尊敬を得る~

商いとは、信用を積み重ねてゆくことです。事実、私たちを信じてくれるお客様が増えていきますと、ビジネスにも多くを利用できるようになるのです。
商売の極意とはお客様の尊敬を得ることだと思います。お客様から尊敬されれば、たとえ、他の会社が安い価格を提示しても買って下さるでしょう。
徳性があるということは、優れた価格、品質、納期などを提供すること以上のものを意味するのです。

【気付き】

顧客満足と言いますが、顧客の期待を超えること=顧客超越という言葉もあります。顧客の期待をしっかりつかめば、超越も自分に負荷かければできますし、さらに尊敬を払ってもらえるようにもなります。尊敬してもらえるようにするには、サービスに満足は当たり前ですし、プロならではに加えて顧客の想像を超える満足が必要、それはモノだけではなく考え方も。そうなるように精進します。

塾長講話

ワコールの塚本幸一さんは、たいへん悲惨な戦いだったビルマのインパール戦線で舞台が全滅に近い中から奇跡的に復員されました。復員戦の中で、「五十人のいた舞台でたった三十人しか生き残らなかったのに、自分が生き残ったのは神様が生かしてくれたとしか思えない。日本に帰ったら、国の役に立つことをしよう」という人生観を持って京都に帰ってこられました。

アクセサリーの行商から始め、全く縁のなかったブラジャーに着目して研究を重ね、女性下着の一流ブランド企業を育てられました。ロームの佐藤研一郎さんは、もともと音楽家をめざしておられたそうですが、ピアノコンクールで準優勝にしかなれなかったことでその道を諦められたそうです。そして大学の工学部在学中に、炭素皮膜抵抗器という非常にプリミティブな抵抗器のパテントを取り、卒業と同時にその製造を始めて、今日の用意企業を大きくしてこられまし
た。どこかの企業に勤めて勉強してたわけでもなんでもなく、大学時代には音楽家を志したエレクトロニクスには素人な方が大変な半導体不況の中、素晴らしい収益を上げておられます。

京セラは、三十年前からすべての事業部がアメーバ経営による独立採算になっており、それらのアメーバがいま素晴らしい業績を上げています。なかでも三年前につ
くった「流通事業部」は税引き前利益率が約二十五%という素晴らしい実績をあげています。

私は、そのように皆が儲からないと思うようなことを事業にするのが本当の事業家だと思います。「自分がやっているのはしがない事業だ」「親が亡くなって仕方なく継いだが、たいした仕事ではない」と、自虐的になっていらっしゃる方がいるとすれば、私は声を大にして言いたいのです。

そのような共通の気質を持った京都の経営者の方々が、どのようにして発展していかれたのか、その過程を見ると面白いものがあります。これらのことは、いまの皆さんの事業にも当てはまるのではないかと思います。まず、素人であるがゆえに技術がありません。あったとしても、せいぜい単位制さんしかできない程度のもので、しかも非常にプリミティブな製品か作れません。そのため、いつお客さんに愛想をつかされるかも分からないという不安な状態、つまり常に危機感と飢餓感にあふれた状態でした。私の場合も、まったく同じでした。

坂道を登ろうとしない経営者は中小零細企業のまま。上りだしてずっこけると倒産。無事に登り切ったら中堅企業への道が開けます。事業発展には、そのような坂道が必ず何回もあります。ちょうど子どもたちが幼稚園から小学校、中学校、高校、大学と進むのと同じように、階段を一つずつ上がらないといけないのです。

【気付き】

塾長が尊敬される起業家が出てきます。ワコールの塚本さんやロームの佐藤さん、戦前の経営者さんは気概があってチャレンジ精神や世のため人のため、国民のためというビジョンがあったように感じます。飢餓感や危機感などもあり、そして行動も結果も出してきている。

私はそういった経営者の話は大好きで、今自分が頑張っていてもまだまだ大したことないといつも気付かされます。素人発想で常に改良を行い、改善を行い中小企業から中堅企業へ、中堅企業から大企業へ。クレアネットはまだまだ中小企業の枠を出ていませんが、いずれ中堅企業や大企業へと成長させて、もっともっと多くの企業が満足するサービスを出していきたいと思います。ずっと坂道ですが、そのためマラソンもして体力もしっかり蓄えていきます。(普通のマラソン)

塾長経営問答 株式会社ワカヤマアスレティクス様

そのためにはまず一店舗ごとに独立採算で損益計算のできるシステムをしっかりと構築することが必要です。

経理にたいへん強い奥様がすでにいらっしゃいますから、次は人材管理のできる片腕が必要です。人材を教育し、管理することのできる人がいれば、展開を恐れる必要はありません。

【気付き】

人材を教育して管理できる人、マネジメント層ですがなかなかいるものではありません。
クレアネットでもこのあたりは難しいのですが、伸びている企業でなんとなく感じるところある会社は社長は立派ですが、その次のマネジメント層が育ってなくて、どちらかというと20代くらいの若い社員ばかりという会社さんがあります。いわゆる30代前後くらいで一定の社会人経験を積んだ、これから仕事バリバリという人材くらいが最もマネジメント層意識には大事な気がします。逆にそういったクラスの人材がたくさんいて今後も伸びそうな雰囲気がある企業は、きっと成長するのではないかと。

人材管理ができる片腕。

塾長経営問答 大阪エンジニアリング株式会社様

鬼に金棒は、そう簡単には作れないものです。問題なのは、組織のピラミッドが崩れ、組織が混乱することです。

私はむしろ資格が絶対条件だという資格偏重の風潮があるときに組織は崩れると思います。極端に言うと、資格を持たない社員は値打ちがない、という評価が定着したときに組織は崩壊します。「知恵のあるものは知恵を使え、知恵のない者は汗を流せ」という言葉がありますが、組織はそれでいいのです。

技術系の会社であれば、たしかに評価を得るという意味で、有資格者の数も必要でしょう。しかし、京セラをみてもそうですが、本当に熱心に仕事をしてくれているのは、普通の仕事熱心な社員・研究者たちなのです。

【気付き】

ここは実に大事です。

前にこの中村社長が盛和塾大阪で講演してくれて話を聞いたことがあります。資格はあれば大事、ただし資格だけではない、ということをしっかり意識すること、が大事なのだと感じました。ところでクレアネットはまだ社員も若く、何十年も仕事してるスタッフもいないので、ここは強制的に資格勉強をやれといい、合格を条件に試験費用は免除しようと制度を作りました。

前に不合格でも試験費用を払うからと言ってましたが、2回も落ちて試験費用だけで1万以上になったスタッフがいたのでこれは止めました。中学とか高校とか期末の試験もそう、好きではないけど強制的な契機があったから基本英語は少しくらい読めるものなので、新人5年目くらいまでは結構強制的にします、と今は納得しています。

私も最近になってITパスポート試験受かりました、背中も見せます。

われ虚心に経営を語る イマジニア株式会社 神蔵社長

ですからいま何が売れ筋化ということは関係ないわけで、マーケットは自分で作るものだということがわかるのに、二年ほど費やしました。その確信を得たのが、昭和六十三年に松本亨さんと組んで作った株式シミュレーションソフトの「株式必勝学」です。

私は、ソフトビジネスは人に尽きる、と考えています。どうやればスタッフが潜在能力を百%発揮してくれ、働きがいと幸せを感じてくれるかということが大事です。

【気付き】

前にも出てきたイマジニアさん。

■ 松本亨の株式必勝学 
http://www.clarenet.co.jp/column/blog/archives/9202
http://www.clarenet.co.jp/column/blog/archives/1800

イマジニアさんなのですが、最近はそれほどヒットゲーム出てないのでしょうか。ゲームはやっぱり少年時代思い出しても楽しい思い出ばかり。

目が悪くなるとかありますが、そういったゲームを通じて夢や希望や楽しみを見出すこともあったり、おかげで株に触れるようになったのでいいものかと思います。

われ虚心に経営を語る 一宮生コンクリート株式会社 山﨑社長

現場の仕事をしようと思えばそのころにはいろんな資格が必要になっていました。昼は現場で働いて、「社長の息子は大学を出ているのに、ろくにユンボにも乗れない」といったような中傷を、昔取った杵柄ではね返しながら、夜勉強をしました。資格全集のような本を買って、三ヵ月くらいで危険物取扱者、特殊無線技士、ユンボやレッカーまで十五くらいの資格を取りました。

「自分は何のために仕事をするのか」と自問自答します。盛和塾に入ってからは、「企業は会社に貢献するための器であり、手段である」と思うようになりました。今まで本当に回り道をしてきましたが、その回り道が一つにつながって、会社経営と自分の生きる目的が一致するように思われます。

【気付き】

司法試験不合格、ということで共通点を思わず見出しましたが、すごいパワーと行動力がある社長だと思います。ただ、その馬力が自分中心になるとだめであって、周りの人も巻き込むくらいの仕事があって、人も幸せにして自分もその中心で幸せになれると思います。

人の幸せが我が幸せ、まだまだ言い切れませんが徐々にその感覚はわかってきました。
お金を追うな、人の信用を追え、です。

今ここに生きる塾長の一言 ブラジル 中井様

工員に去られ、独立後最後の船積み失敗で暗たんとしていた気分に侵されているころから、それまで私のすることを遠巻きに見ているだけだったドイツ系ブラジル人との接近が始まりました。

困難と格闘しているのを見て昔の自分たちを思い出したのか。それは分かりません。一緒に酒を飲み、シュラスコを食べながらの交流から、少しずつ人間同士の裸の付き合いが始まりました。夜になると酒を飲むのが習慣になっているのですが、その場は彼らの質問の雨あられです。私になぜ快適な南ブラジルの生活を捨てて苦しい開拓に来たのかと聞きます。そして、日本人とは、日本経済とは、日本とは……と次々に日本に関することばかり聞いてきます。

【気付き】

いつもブラジルの方のパワーや闘争心はすごいと感じます。

海外に頻繁に旅行したり、子供ができて、結局人種や信条は変わらないわけで、
みんないい仕事をして家族と過ごし、素晴らしい人生を送りたいことには何も変わりません。

飯を食べて共に仕事に取り組む仲間、ブラジルの方はそういった部分が実に人間味あふれる魅力というかひざ突き合わせてしっかりコミュニケーションしてるように感じますし、言葉が異なれど人間は変わらないんだろうと、そんな感覚が生まれます。

あとは「騙されても仕方ない」くらいの気持ちも大事なのかと思いますし、まだ再起できる、という失敗を跳ね返す気持ちも。

今ここに生きる塾長の一言 株式会社ホイッスル三好 三好社長

今まで総責任者を作り、その人達を動かすような仕事をしていたのですが、総責任者は作らず、「私がダイレクトに三社の経営にあたる」ことに致しました。また、「中小企業と吹き出物は、大きくなるとつぶれるというのは、経営者が数字を見ていないからだ」という塾長の言葉に目が覚めました。

「値決めは経営。例えばうどん屋が商売をした時、安くしすぎれば、数は売れるが、儲けは出ない。高くしすぎれば、数が売れずに儲けがでない。まさにいくらに決めるかが経営だ」

【気付き】

今は多くの店舗を展開されているホイッスル三好さん。店舗経営でいうとやはり各店ごとの採算をしっかりあわせて、そのいい店の展開が行動や人を細かく見ていく店舗ごとアメーバがしっかり生まれるのだと感じます。

クレアネットの仕事も結構多能工で仕事する分、アメーバができてません。値決めは経営なんですが、生産性だけを中心に考えていくと、

・余計な仕事をしない
・ボトムアップからトップダウンで行う
・会議・ミーティングを減らす 

職務改善をしっかり行うとできるような気がします。ただし、いい意味での他人の仕事を手伝うことはないですし、突発的に入る仕事は嫌ですし、新しい仕事の企画は考えるだけ時間なのでしない、というのが結果として出てきます。ある意味、いい意味でしっかりと工場や機械と同じような計算式で成り立つ、扱うのが正しいということです。このへん、どうしても人に頼らざるを得ない仕事で取引先、サービス、単価が異なるものを扱うと究極的にはこのようになります。この辺も難しいところ。まだまだ悩み考えます。

あの日あの時 稲盛和夫氏 村田機械株式会社 村田社長

小学生数十人を毎年アメリカに出しておられます。二回や三回なら誰にでもできるでしょうけど、これは二十年も続けておやりになっています。心の話をする人は山ほどいます。しかし、黙って実践する人はあまりいないと思います。

「幼くして学べば壮にして成すなり。壮にして学べば老いて衰えず。老いて学べば死して朽ちず」橘学園という女子高校を引き継ぎ生徒と一緒に汗を流された土光敏夫さんくらいでしょう。

【気付き】

後になって人から尊敬されたり敬意を持ってもらえるような行動や仕事を。
そして実践を。人助けやビジネスや教育はかくあるべきですし、そういった塾長を見るのでわたくしなどまだまだ。