[盛和塾] 機関紙マラソン 153号


塾長講話 「なぜ経営に利他の心が必要なのか」

働く目的を「自分のために」から、「集団のために」へと変えるべきです。
利己から利他へと目的を移すことにより、願望の純粋さが増すことでしょう。

私は、純粋な願望を持って苦しみ、悩み抜いている時、その問題の解決方法が突然見えてくるという経験を何度もしています。それは天から与えられたヒントのようなものと考えています。成功というものは、潜在意識に到達する願望の純粋さにかかっているのです。

人材もない、資金もない、設備もない、創業当時の京セラにとって、頼りにできるのは、信じ合える仲間との心の結びつきだけでした。全従業員が持つ力を目指す方向に収斂させることでその力を何倍にも増幅していく。

実際に私自身が、空港まで幾度となく出向き、
直接お客様に接する社員たちに集まってもらい、「今は厳しいリストラに耐えなければならない。つらいだろうけれども何としてもお客様への心を込めたサービスに努めてほしい。

お客様に喜んで搭乗していただくことが何より大切な究極のサービス産業
だと感じていました。空港のカウンターで受付業務をしている社員が、お客様にどういう対応をするのか。飛行機に搭乗し、お客様のお世話をするキャビンアテンダントがどういう接遇をするのか。飛行機を
操縦し安全に運航する機長・副操縦士がどういう態度で勤務しまたどういう機内アナウンス
をするのか。

それ以上に大切なものは、目に見 えない社員の意識であり、その集合体である組 織風土や企業文化だと私は考えています。

「獅子はわが子を千尋の谷に落とす」「かわいい子には旅をさせよ」という諺があります。「利他じゃない。無慈悲でひどいじゃありませんか」と思われるか
もしれませんがそのことが実は利他であり善なのです。

気付き

人に関して事業に関して悩みは全く尽きませんが、だからこそ悩み考えつくすと神の啓示が生まれてくるもの、これは納得です。思慮が浅いと啓示は来ません。

あとJALをサービス業として取り組む視点には激しく同意です。
クレアネットの業務も全く一緒です。サービス業なので独立容易な分、
仕事の機能分化や専業化を高めることで独立を防止できるというのがありますが、人材マネジメントからすればこれは顧客目線の育成に役立たない。

獅子はわが子を千尋の谷に落とす、これ大事。
あとはもっと別の発想も。たまにKCCSなど出ますが
「外部の会社使って回す体制作って時間空けないと」
などもそう。

岡  幸一〈滋賀〉   東洋化学株式会社

毎月『東洋化学かわらばん』という社内報を作り、全従業員に対して、どういう
考え方で仕事をするべきかどのように人と接するべきかについて塾長の言葉と私のコメントを入れています。

気付き

情報に関してはしつこく何度も同じことを伝える。
会社を大きくこのようにしていく、というのは経営者の仕事。
ビジョンを作るのは仕事。

大きくするのは経営者の器の問題もあるけど、
結局は人の意識とがんばりに尽きます。

ただし、経営者は
「おれはこう思うしこうする。嫌なら会社はなれてもらって結構」
といえる力は実に大事。誰を入れて誰を入れないかは最終判断として。

飯田 泰敬〈東京〉 株式会社成和 代表取締役

売上の確保ではなく利益の確保お客様に喜んでいただける仕事、そして価値とは自分たちが決めるのではなく、お客様が決めるということを中心に考えるようになりました。

塾長はよく「リーダーは人間の心理が分からなければならない」とおっしゃいます。まず
相手の話を聞き一緒になって悩み考え、結果が出れば一緒に喜ぶ。そうして初めて自分の思いや考え方を受け入れてくれる、信頼関係を築くことができることに気が付きました。

気付き

・自慢話をしない。
・軽い噂話はしない。
・軽薄にならない。

などわかりずらいのですが、信頼関係に大事な事項はこういった事項だったりします。人間を知ること、それは組織を知ること。そう考えていくと、本当に事業の承継というものは難しく困難なものだと感じます。

また営業が大事というよりも、営業利益を獲得・確保する際にどのような形で営業利益が作られるのか考えることも実に大事。これができれば営業利益をずっと生み出すことが可能だからです。

塚田木材株式会社 代表取締役社長

ストップウォッチで製品をつくっている時間を計りました。
原価がこれで、従業員の給料がこれで、 売らなけれと計算していくと、
赤字だったのです。

「至誠の感ずるところ、天地もこれが為に動く」という、まさにその通りです。手持ち資金ができて、会社の借金が減った。「辞めるタイミングはもうここしかない」と思い、契約がまとまった翌日に、全員に
解雇通知を出しました。

気付き

数字管理、を様々なものでするとわかってきます。

公平な評価可能なのと、キャリアの方向性が見えること、成長が明確にわかること、成長が明らかになります。マラソンなども走るか否か、だけ。

これを行い結局赤字事業とわかればそれで撤退、明確です。
ただ、この管理をずっと行えずのままだったのはリビングデッドのような。

それと、頑張って仕事することで、階段を登るように景色が変わります。
今までみえたものが急に事業構造が透けてみえて頭の中が整理されることもあったり、地上ではみえないものが上空だとちっぽけだったり、のように。

数をしっかりこなすメリットはここにあると思います。

人が好きで人に何かしたいと思えばメールでなくて電話になるのと同じように、
電話で話して対応は結局コミュニケーション感覚もそうですが、苦労や悲惨も人生のスパイスになるように、対話は大事です、対話。

岡 千秋〈大阪〉  株式会社RoseBlanc 代表取締役

私は小学校の頃に学級委員といったリーダーに選ばれるタイプで性格が真っすぐなものですから、人に流されたり曲がったことが許せずいじめられている子を擁護して自分も敵に回されたりすることもありました。しかしそれも
まったく苦になりませんでした。

社員募集に、500人もの人が応募してくれるようになり、全員と会っていられないわけですから、事前に十項目ぐらい質問を入れるようにしました。その中で最も重要としているのが「何のために働きますか」という質問です。
「生活のためです」と当たり前のことをわざわざ回答してきたり、「社会貢献をすることです」と一見殊勝だけれどもxポーズだろうかと疑念を持ってしまう人もいます。

こうした質問でふるいにかけて、会ってみたいと思った人は、やはり高い確率でかなり基本的なところがしっかりしています。

気付き

岡さんのコメントです。

身近で一緒に学んでいる岡さんですが、改めてその話を読んで聞いていろんなことが納得でした。今でも厳しく発表者に指摘や意見をされていますが、その内容に関していつも正論で正しく、自分に言われているように感じます。

何のために仕事するのか、自分の幸せのために働く以上に、利他の精神をもって仕事に取り組めるのかどうか、大事です。これなのですが、自分の背負ってるものが大きくなると利他の発想にならざるを得ないのですが、小さい場合にはエゴとプライドだけが残る、これも感覚的にわかる気がします。

塾長と私 ダックスホールディングス株式会社

二つ目は今でいう生産性です。「おまえのところ、十時間かかっている仕事を六時間でやる努力は、どんなことしているのや」と言われ業務効率改善的なことです。「それはたぶんやってないと思うぞ」と言われて、「はあー」
となった。生産性という言葉は使っていないけど「何か改善しているか」ということです。

そして三つ目は、これが「待ってました」 の答えでした。「朝だ晚だと文句を言わんよう
な部下がおるな。同志が。同志を一人でも増や
したらええんや」と言われたのです。この「同志」には、しびれました。

気付き

塾長は人をみて法を説くので、こういった言葉になったのだと。
業務改善効率を上げるために何を行なって、何を捨てるのか。

年上の塾長にもてるおばさん、的に奥様のことを社長は言っていますが、
これもまた魅力の1つ。

愛嬌や助けてやろうかのう、と思ってもらえる力の部分です。
同志をどのようにして増やすのか、これも深い言葉です。同志は自分で自分を管理するので自分の仕事の成果や会社の成果を考えつつ、微妙に調整ができ、利他の精神でチームや顧客に貢献できる、だから同志たりえると。