マンガ 自営業の老後

■ マンガ 自営業の老後

フリーランスの話でもあるんですが、個人自営業が50歳になるとどうなるか、という作者の体験談の話ですが、結構当たっています。
特に15年あれば3年儲かって、7年はしんどく、5年は普通、ということで長年必死にやれさえすれば何とか生きていくのはできたり、たまに大きく飛躍することもあるという経験談ですが、これはこれでわかります。さらに、営業しないと3年も経てば忘れられてしまうことと、同じように親しくしてくれていた年齢や同じくらいの感覚の担当者は転職や異動でいなくなるのが普通なんです本当に。

この本を読みながらいろいろ思ったのですが、リスクの見方の話です。リスク=危険なんですが、その反対は安心とか安全で保険の話になりがちなのですが、いちおうファイナンシャルプランナー試験とか受かった者が日々の仕事をしながら思うのは、「安心」は通常危険の反対の意味の言葉で、リスクや危険がないこと、疑念や恐怖を抱かないこと、味あわないこと、心配や不安がないこと、とされているのはこれはこれでOK。昔は戦争や病気といった危険死のリスクが高かったので安心できないことも多かったですが、最近は環境が安心できる環境に移行してきています。というわけで、安心に生きていくためには、生産する能力が必要です。

「安心とは生産する能力」は戦後すぐにこれは日本の統治にあたり、アメリカから与えるだけではなく、日本独自の生産性拠点を持ち、そして復興に当たらねば国家の安心はない、といった意味だそうです。個人の視点でも、会社という組織の視点でも、家庭の視点でも、安心して生きるためには生産できないといけないのはすごく感じます。経営者だから保険に入ると言うのもこれはこれで安心安全のためなのですが、プログラミングの能力を高めるのなら頻繁なコミュニケーションを顧客と行い、自社の価値と提供できる価値を確認しその関係性を強固にする能力のほうが、ずっと大事と考えるのが当たり前の発想です。

「働かざるもの食うべからず」と言われたけど、それに近いかもしれません。
マズローの5段階欲求=人間のあらゆる行動には動機がある。様々な動機の階層的構造を明らかにしたといわれるマズローの理論で5段階ありますが、
・生理欲求=ねむい・腹減った
・安全欲求=こわいのイヤ
・社会欲求=仲間が欲しい
・尊敬欲求=尊敬されたい・愛されたい
・自己実現欲求=より良い自分になりたい という順番で欲求を満たすべく行動を行うというもの。
安心を得るには、生産が出来ないと安心も出来ません。生産をするには、独自の生産を行う能力が必要。これは会社の視点でも、個人の視点でも同じ。だからこそ、差別化を図らないといけないと、会社の安心を考えるとすぐにこういったことを思います。経営者など一生保障のない自営業の極みなので、自ら生産する能力を高め続けるほかは全くなし。

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