元首相森喜朗さんの 遺書 東京五輪への覚悟

■ 元首相森喜朗さんの 遺書 東京五輪への覚悟

前に『総理』~山口 敬之さんの安倍さんの本を読み、その次は「暗闘 」ときましたが、この2冊は山口さんの本なので実に事実を元に深くまで描写が書かれていて面白い本でした。山口さんの観察眼や視野、という特殊な切り口で書かれているので観点も視点も鋭いですし、過去の経験則を元に判断しているのでその基準も素晴らしく興味深い内容でした。
首相や大臣といういつもマスコミにいろいろ言われる立場になったことがないのですが、メディアがうまく部分だけを引用してコメントをまとめるのはどうしてもテレビや新聞ニュースなどで伝播可能性が高まる部分と、視聴率に反映されやすいので理解できることは理解できます。ただ、その結果大きなスパンでの国政が困難になってしまったり、神の国発言などもリアルに見ていましたが何ともどうかと思う部分もあるわけです。

そんなところで、森さんの手記でいろんな事実を紹介してくれていたのであっという間に読めました。
政治の根幹は住まう人の幸せを根本に考えること、日本の国会議員なら国民の幸せですし、首相なら内政も大事ですし外交も実に大事、選挙区周りも大事ですが、大局観を持てないと町のよろず屋のごとく小さなことばかり囚われていると大きな視点を失います。これは会社でも同じで組織のトップは今日ではなく大きな長いスパンで考える必要があるんです。そんな意味で40年以上も衆議院議員を務めた森さんの言葉は実に含蓄がありました。

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