[盛和塾] 機関紙マラソン 51号

[盛和塾] 機関紙マラソン 51号

塾長講話 「盛和塾」で学ぶ意義

【引用】

私が教えたいと思っていることは、ひとことで言えば「人生をいかに生きるべきか」ということです。

反復して学び、自分の生き方を反省し、自分の生活の中で、日々の反省として活かしていただくということです。

二つ目は、志を同じくする人と互いに研鑽していただくということです。

″朱に交われば赤くなる〟と言いますが、そういう同じような志を持った人が集まると、当然、切磋琢磨が起こります。

三つ目は、「我が師を持つ」ということです。「我が師」を持つことができれば、常に自分というものを修正していくことができます。

過酷な生存競争を伴いますだけに、企業経営には、どんな激しい格闘技にも勝るくらいの闘魂がいると私は思っています。自分の家族や従業員を守り、さらに幸せにしてあげようと考えれば、寒気がしてくるくらいのド真剣な取り組みがどんなことに対しても必要だと思います。

一瞬の油断や気のたるみが、会社を駄目にするかもしれないということに思い至らなければなりません。

「今の売上を一〇%ずつ伸ばしていっても、とても京セラにはなれない」とおっしゃいましたが、そうではありません。どんな偉大なことも、この碁のように、本当に地味な一歩一歩の積み上げでしか成し得ないのです。

経営者の方は、経理をぜひ勉強してしてください。経理が分かっていないと経営はできません。ここで私がいう経理とは、学術的な会計学ではありません。経営のための実践的な会計原則です。

【感想】

師匠と呼べる人、たくさんいますし、もちろん塾長もそうです。
塾長以外にも経営者さんで立派な方、盛和塾大阪でも尊敬できるすごい人はたくさんいます。「我が師」を超えるよう精進します。

実行力とリーダーシップ、強い組織を作る能力、強烈な実績、信頼、コミュニケーション能力、発信力と最後に最も大事な情熱・熱意。

そして業界特有のテクノロジーへの理解、必要な項目はたくさんありますし、塾で学ぶ部分は上記箇所、業界で言えばテクノロジー。

あと、盛和塾でもこの小冊子で掲載されているにも関わらず、やはり時代の流れか倒産や廃業している企業もあるのは、学ばないと潰れる、どんぶり勘定だと潰れる、悪い未来が待ってる、のだと思うんです。そんな不安と恐怖が嫌なので、必死に学びます。

心の研究 天、人を生じ、人、天をなす 
 稲盛哲学の神髄、王道のリーダー論 東京大学名誉教授 溝口雄三

【引用】

今日一日、一生懸命に生きれば、明日は自然に見えてくる。明日を一生懸命に生きれば、一週間が見えてくる。一週間を一生懸命に生きれば一ヶ月が見えてくる。一ヶ月一生懸命に生きれば一年が見えてくる。今年一年、一生懸命に生きれば、来年が見えてくる。見ようとしなくても、見えてくるのだから、瞬間瞬間に全力を傾注して生きることが大切だ」

【感想】

日々コツコツやりきることはすごく大事。さらに、経営者はもっと経営者しかできないようなことに注力するのももっと大事。
塾長はわからないのですが、野球のDeNAの南波さんは採用などでは積極的に人材紹介会社に出向き、ビジョンを語り紹介を集めたと聞きましたが、一生懸命仕事をすることは大事であって、さらにそういったオペレーティング的な仕事でも、ビジョンや想いを伝えて巻き込まないといけない、そんなことを思いました。

経営の研究 日本の「経営の聖」稲盛氏の「盛和塾」に学ぶ
現代禅文化創始者 中国太和禅文化実践センター

【引用】

「もし、一日で終わらせなければならない仕事がくれば、私たち全社員は力を合わせて二十四時間を一分一秒もむだにすることなく活用して仕事に取り組んでいきます」と稲盛氏は語りました。今でも、京セラは夜の十時まで残業しても、誰一人として残業と思う人はいず、納期に間に合わせるためには深夜の十二時まで仕事をすることもしばしばだそうです。もし、日本人が世界で「仕事人間」と言われるようなら、京セラの従業員は日本の中での「仕事人間」と言えるでしょう。

企業の存在理由について、稲盛氏は、「会社は経営者の個人的な夢を追求する場ではなく、現在も将来も永遠に従業員の生活を保証する場である」、また「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類社会の発展に貢献する」と語っています。これらはすでに、京セラの経営理念として定着しています。

【感想】

会社の中にもいろんな方もいますが、間違いなく強い会社は仕事人間が多いです。うちもそうです。特に、BtoB向けの仕事に関して、さらに、受託系の仕事になると仕事人間になればなるほど成長できます。

ネットなので顧客価値を目的に、情報の非対称性などを元に技術でブレイクスルーを起こしたホームズさん(東京・盛和塾の不動産サイト運営の井上社長)などのような事業を起こす場合と比較すれば、こっちのほうが5倍~10倍難しい感覚があります。

私自身でもそのへんすごく理解できてきたので、どこかタイミングでそういったシフトチェンジであったりチャレンジタイミングを考えたりします。仕事人間はそのままにして、もっと飛躍する方法を。これは経営者の役目。

われ虚心に経営を語る ヒラノ商事 代表取締役 平野義和様

【引用】

商売というのは繰り返し売れる物を扱わなければならないこと、その道のプロにならなければいけないこと、きれい事だけでは生きていけないこと等を痛感し目が覚めました。

平野さんは正義感があり、リーダーシップがあり、勇気があり、そして情熱家でもあり、経営者としての素質を十分に持っていらっしゃいます。持っていないのは緻密な企画力です(笑)。

【感想】

平野社長は波乱万丈ですごく読み物としては面白いのですが、やはり、波乱万丈社長には部下やスタッフは苦労させられるはずと思います。そこは、大善を持って計画力・企画力を持って俯瞰逆算するのが社長の仕事。

波乱万丈の面白さをもって強みと言わず、ちょうど窓が開くような市場に飛び込んでいき、学習の鬼になって事業ノウハウを蓄積するくらいのスタイルを身につけないと、と反面教師にならんとあかんと学びました。

われ虚心に経営を語る たかおく 代表取締役 高奥成人様

【引用】

同時に、人材教育が重要だと思います。今いる人たちが宝なんですから、その人たちを教育して、素晴らしい戦力になるようにすることです。

社員との関係においても透明性が最も大事だと考え、不透明なお金の使い方や無駄遣いをなくしていくと決算書が変わりました。入塾するまでは二千万円ほどだった利益が四千万円を超えました。

私が会社を作っていただいたとき、仮に百人か二百人の従業員を抱えるような企業で満足していたら、おそらく今日の京セラはなかったでしょう。

【感想】

100人、200人の会社で満足しない。
今回びびっと来た、最も大事な言葉です。

「商売は世のため、人のための奉仕にして、利益はその当然の報酬なり」

世のため、人のため、行うにあたって、数の大小関係ないとはいえ、多くのスタッフがいれば多くの企業や方と接点が生まれます。その奉仕を行うことで結果として100人、200人以上の会社になっていくわけです。

「自分はそれで満足か?」いえ、満足では全くありませんので、もっとできる、大言壮語を言いながら夢や志をもっと明確にしていきたいと思います。

われ虚心に経営を語る 岡田憲征様 かぶらやグループ 

【引用】

一店舗ごとの損益計算を自分できっちりとつかんで、今の三%しかない利益をどうすれば一〇%に上げることができるか。現在、「お客様第一主義」を唱えておられますが、それをそのままにして収益をあげるには損益計算書の勘定科目を細かく見れば見えてくると思います。今の経営努力を続けながら、一店舗ごとの損益計算をきっちりと管理していかれれば、たとえ五十店舗になっても大丈夫です。ただし、どんぶり勘定で大きくなっていくと、売上は増えても経営は弱体化することには気を付けてください。

【感想】

店舗運営ではどんぶり勘定ではなく、各店舗ごとアメーバ見ろということに尽きるのだと理解しています。店ごとの、マーケティング、顧客サービス、セールス営業的なこと、などをしっかり抑えて、客単価や坪当たりなど数字をしっかり見ながら競合分析しつつ考えること。

うちは店舗誘導してないですが、サイト運営も同じで、サイトごとでしっかり数字を見れば改善点が見えてきます。もしくは営業ごとや、制作でも人単位で。

あの日あの時稲盛和夫氏 元シャープ副社長 佐々木様

【引用】

ご本人が単身で明石へ乗り込んでこられて、自分たちで開発されたセラミックスについて滔々と説明されました。

売り込みに来られたときの稲盛さんの印象は、とにかく仕事熱心で、頼もしいのです。信念というか気迫で圧倒されるといった感じでした。

稲盛さんは、「この製品はあなたのところの技術の土台となるものですから、気がつかない細かいところまで気が配られてないとダメです」と説教をしておいて、自分のところの製品を理解させていました。

「佐々木学校で技術は教えてもらいましたが、お金儲けに関してはいつでもお教えします」と言われたことがあります。

【感想】

シャープの佐々木さんの話ですが、ソフトバンクの孫さんの話にも出てきます、ソフトバンク孫さんが盛和塾にいた話もありますが、自動翻訳機を発明してシャープの佐々木さんに1億で売った話と、意気込みを買った佐々木さんのエピソードを何度も読んだので覚えています。

お金もない、地位もない、ネームバリューもない場合には「心意気!」しかありません、鼻息荒く仕事取りに行く姿勢はいつの時代も大事です。あと、本当にたまに出てくるのが塾長の値決めは経営部分の商売人的なすごさの箇所です、お金儲けと出てきますが、近江商人も言っています。

「商売は世のため、人のための奉仕にして、利益はその当然の報酬なり」

この言葉は好きな言葉でして、商売をうまくすることは利益を上げることも同じであって、世のため人のために尽くしきった人に利益が残らないはずがない、わけです。

そんなことを改めて感じました。