[盛和塾] 機関紙マラソン 138号

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塾長講話[第129回] リーダーとして目標をいかに実現するか

採算というのは、良くも悪くもすべて、リーダーの意志と行動のあらわれなのです。
もっと端的に言えば、リーダーの毎日の生きざまが現れた結果だと思っています。
ですから、数字というものを目の前にしたとき、リーダー 自分自身に対して絶対に言い訳ができないのが通常です。

目標達成にいたるプロセスも含めてリーダー 自身がその中心とならなければなりませんが、 同時に、
幅広く部下の意見を聞き、衆知を集め なければなりません。
つまり、トップダウンだけで決めるのではなく、目標を達成するための計画策定段階から部下を巻き込み、
「自分たちが立てたものである」 という意識を全員に持ってもらうようにするの です。

第五に「日々採算をつくる」ということです。
採算とは損益を見ることです。気を込めてど真剣に一日いちにち、
採算を考えて損益計算書をつくっていくという気持ちで、経営していかなければなりません。

【気付き】

ネット企業などでは創業時に数字を倍の目標設定など行うこともありますが、
これをすると目線も足並みもどんどん早く、大きくなります。
事業形態も変化する前提で考慮すると可能ですし実際にそうやって成長させている企業も多々あります。
グーグルは年1.2倍?1.5倍くらいで兆の規模でも推移していますしそのような事業を多く見ると
目線も考え方も変わります。

話し変わりますが、戦国時代に遠くヨーロッパから船乗って日本に来て
鉄砲売ったりキリスト布教させるとかって、目標設定があったのか、どうなのかわからないんですが
あの人たちを見て今の自分どうなん?思うと恥ずかしいものです。

新人の研修などでは目標設定や目標管理をしっかり学びますが、そういった研修や書籍を今読んでも金言が多く
掲載されています。改めて大事だと感じます。少し前に20代の前半後半の方が受ける研修を機会あったので聞きましたが、
意図や仕掛けやビジネスのイロハが改めて感じたので、常に学びの工夫大事。

ついでに目標設定など出来ない子もいますが、そういったときには
・無条件に応援してくれる人
・10年一緒に戦える人 みたいな視点で考慮しつつそのような配慮がいいのかと思います。

最上裕光 〈埼玉〉最上CAN株式会社 代表取締役
社員と心を一つに共同経営者という絆を結ぶ

たしかに会社は零細企業でわずかな従業員しかいない。
ともすれば、経営者のワンマン 経営に陥ってしまいがちなのですがわずかな 従業員であっても、
その人たちを共同経営者と して育てていく。私がそうしてきたのと同じ気持ちで、
従業員を単なる労働力だと考えるの ではなく、共同経営者と位置付けて彼らをモチベートし育てていく。
そうして自分と一緒に なって経営をしてくれるパートナーにしていかなければならないのです。

【気付き】

一緒になって頑張る、というやつですが。
ことだまになって言葉が憑依すればいけるんだろうなと。

「ooしたい」と言う言葉に感化されて一緒に「ooしましょう」というやつです。

目標設定や達成の見える化ですが、雰囲気作りは本当に大事でしらっとしないように場を作ることや
ひたすら大丈夫だと言い続けることなど、そこから同じく言う人が増えます、言葉になると言語化が大事で
「10億円」とリーダーが言うとだいたいいけます。新人が言うともっといけます。

盛和塾に導かれ「心の経営」を実現する
奥野勝司 〈南京都〉近畿測量株式会社 代表取締役

西郷南洲の言葉に「能力のある者には地位を、功績のあった者には報奨を」とあります。
功績のあった人には給料をたくさんあげたり、 たくさんのボーナスを払うことで遇してあげる。
本当に能力があり、人を治めていく力が ある人には地位を与えるという意味の言葉
すが、私も若い頃からたいへん悩みながら、そういうことをしてきました。
奥野さんも、これに近いことをおっしゃったわけです。

【気付き】

能力のある者には地位を、功績のあった者には報奨を。
大事な言葉です。

ずっと10年一緒に頑張れるスタッフ=ロイヤリティ高いスタッフは
人は石垣、人は城、すごく大事。

田中和広 〈岐阜〉株式会社田中金属製作所 代表取締役
特殊な技術と地道な努力でチャンスを生かす

ある日弟が「俺も保証人になるから報酬を上げて欲しい」と言ってきたことがありました。
彼が入社した当時、小額融資の際に、保 証人を断られたことが私の意識に根強くあり、
「お前は専務なのに小額の保証人にもなってくれなかった。
業績が良くなったら保証人になるから報酬をアップしてくれか。
お前は会社を 乗っ取るつもりか」と怒鳴りつけてしまいました。

【気付き】

強烈な言葉です。気持ちはわからないわけではありません、
けどきつい。

最近学生さんと接する機会があっていろんなことを話したりするのですが、
「学生のときに部室の掃除する」とかなったときに率先して棚の上を掃除する子、
すぐにごみを捨てに行く子、そのまま道草して帰ってこない子。
役割決めても一緒で、期待以上にみんなの部室をきれいにする子、そうでない子。

会社組織とスライドして考慮するとわかりました。
自分はみんなの場所だしやる以上はちゃんときれいにしようよ、という本質なので
今のその気持ちや内面は変化しません。

大震災と原発事故の中で、私を支えた盛和塾
伊藤健秀 〈福島〉株式会社伊藤商店 代表取締役社長

将来性の 不安、放射能、家族がいちばんお父さんにいて 欲しい時にいてやれないもどかしさ、
寂しさか ら「どうして自分たちだけ朝早くから夜遅く まで働かなくてはならないんだ」
と不満を口にするようになりました。毎日のように社員から不安を訴えられ、夜中まで話し合いをしま した。

物事を肯定的に考えることを教わりました。おかげで「あなたは本当に被災者なのか」
と疑われることがあるくらい元気に明るく働いています。
生かされたこの身とこの命は、経営理念の実 現のために働けと神が命じたものだと思うよ うになりました。
自分が成功することで被災 企業の良い成功事例となり今後続く人が出てきてくれればと願っています。

【気付き】

以前も紹介されていた伊藤さん。
大変なときに、そこから立ち直った話です。

石巻百景さん

行く先を照らすのは、まだ咲かぬ見果てぬ夢

今年も3月11日過ぎましたが、別のメディアを今年は紹介しました。

どうか怖がらないで、読んでほしい。南三陸で出会った強い女性たちのことば


自分にできることは経済人としての職務を全うすること。

さりげなく話す盛和塾の学びで会社を高収益へ
奥野美智恵 〈南京都〉奧滝電気株式会社 代表取締役

なぜなら、それは売上目標が四億円の時でした。
入塾して一年目に、売上が四億円から ちっと上がったのです。その時に私は、「今度は十億円をめざす」と言いました。

そうしたら取締役のひとりが「十億円な んて絶対に無理です。十億円の壁は絶対に超えられません」と言うのです。
「私は絶対超えられる。大丈夫だ。絶対に十億円を超える」 と言って、「売上十億円」「利益率一○%以上」「無借金」と紙に書いて、
社内にペタッと貼り付けておいたのです。そうしたらそれが見事に実現しました。

現在の公共工事の入札は、千円、二千円で も入札に負けるので大変です。
くじ引きになる こともあります。そのような中、緻密な計算 ができるところが工事を取れます。
そこは本当 にわずかな差なのです。
ですから、情報収集と管理がいかに大切か ということです。主人は数学や統計学を勉強しているから得意なのですが
ちょっとの差で 仕事が取れなかったりすると、一日中悔しがっ ています。

【気付き】

目標の見える化。思考は現実化する。よく経営者は
・自分にしか出来ない仕事
・自分でもできるしやるのがいいけど、他の人も出来る仕事
・自分がやるべきでない仕事
でいうと「自分にしか出来ない仕事」だけに専念するのがいいと言われます。

目標も正にこれ。4億のときに10億行くよ!はスタッフには言えない。
だからこそ、言い続けないといけない。